スペイン巡礼終了後、少し体を癒そうと考え、選んだのはヒホン(Gijón)。スペイン巡礼路で通るレオンという街からほぼ真北のある海沿いの港町。スペインはリゾートな街のイメージありますけど、あれは、ほぼ南スペインですからね。北のリゾート地といえばこのヒホンではないでしょうか。
ちなみに日本人はもちろん、アジア系の人ほとんど見かけませんでした。異国感たっぷり味わえていいところです。
スペイン北部のリゾート地ヒホン
街並みは美しくまさに海沿いのリゾートという感じ。まだ少し寒いと思うけど泳いでる人もちらほら。夏はさぞ賑やかなことだろうなあと思う。でもまだ5月、人はそんなに多くなくて、海を眺めるのが好きな人なら、この時期ですね、気持ちよく海を堪能できます。
スペイン巡礼ついでにという人は、サンティアゴ・デ・コンポステーラから行くよりはレオンからの方が断然近いので、(サンティアゴ・デ・コンポステーラからだと直線距離で約240kmで、バスで約3時間半、レオンからだと約100kmで1時間と少しといったところです)レオンからちょっと寄り道して過ごしてみるのもいいかもしれません。
赤マルがヒホン、青がサンティアゴ・デ・コンポステーラ、緑がレオンという位置関係
スペイン巡礼中は山ばかり歩いていたので、海が恋しくなります(あ、でも途中海見ないほうがフィステーラ岬とか行った時感動すると思いますから、やっぱりおすすめしません)
こちらもちゃんとお酒頼むとピンチョス(おつまみ)ついてきますからね!傷ついた体を2日間休ませてもらいましたから、今回はちょっと宣伝しとこうと思いますよ!ま、ふつうの旅行記ですが。
ヒホンは北の道という巡礼路なので、こちらでもサンティアゴ・デ・コンポステーラを目指す巡礼者に出会います
全然流行ってない!ヒホンの水族館「Acuario de Gijón」
僕は結構水族館好き。ということでいってきましたヒホンの水族館「Acuario de Gijón」、はっきり言っていきなりの穴場です。
入館料15ユーロ。安くはない。中身見ても安くはない。イメージは昔に作られた地方水族館。まぁ日曜だというのに人がいない。無音。謎の南の島コーナーを意識した波の音「バッシャーン」だけが繰り返されて聞こえてくる。
誰がこれ作ったんだというシチュエーション長靴には笑った。もはや、魚よりもバックに注目してしまうところも何個かあって、設計者のセンスを尊敬する。ただ静かでのんびり過ごすには良いから僕は好き。
スペイン語というか言葉って大事!何を訴えているのか、怖いじゃないか!
でもちゃんと可愛い子たちもいますから、安心してください。ちょっと偏った紹介になってしまって恐縮ですがちゃんとした魚もいますです。。。
期待しすぎない程度に遊びに行くならいいですね。あと朝は断然空いているようなんで、水族館好きにはシーンとした空間で、ゆら〜っと魚が泳いでるところぼーっと見るには最適ですね、クオリティは間違いなく日本のには勝てません!
美しい砂浜が広がる!サン・ロレンソビーチ
ヒホンの街といえば、美しい海です。目の前に広がる全長1.5kmもある長ーいビーチはとてもすがすがしいです。昼は当然青い空に青い海、波打ち際が輝いて本当にきれいなんですが、夜は海岸に沿って並ぶ建物の明かりが灯り、波に光が反射します。
海沿いのがけにちょうど座れるところがあったので青く緑に透き通った海を見て、波の音を聞き、ぼーっとすることにしました。お気に入りの場所に決定。砂浜も眺められる、沖合も眺められる。ちょうど真ん中のベストなスポット。
いつもは旅行に来ると忙しくしている気がするけれど、この前も考えたけど何もしない時間というものもすごく大切だと思う。海なんかと思うけどここの海はここでしか見れない。いつの間にか眠ってしまっていた。
ヒホンの観光スポットの1つであるバスクの芸術家のエドゥアルド・チリダによって作られた巨大な石のモニュメント「水平線への賛辞」も、この海岸の近くにあります。
リゾートといえば、イビサ島やマヨルカ島だと思いますが、そういった南スペインよりも断然少なくて、穴場ですね!まだまだ海に入るには寒いですが、じゃれ合うにはピッタリ。でもじいさんはおかまいなし。
注ぎ方が特徴的!ヒホンのシードラ
そう言えば、ヒホンのお店入ると、やたらと高いところからコップに飲み物を注ぐお酒らしき飲み物があって、気になって「あれはなんなの??」と店員さんに聞いてみると、「サイダーだ」という。
そして「リンゴ100%」だと?なるほど、シードルかと思ったら、少し違うみたい。なるほどスペイン読みになるとサイダー(シードラというらしい)になるのか。そう言えば街にはサイデリアという店もあったけど、このことか!
アルコールは6%ほどでそんなにお酒な感じはしない。そしてシードルとは違い、全く甘くないのでこれは料理にも合うだろう。とても飲みやすい。ただビールと合わせて飲むのは危険だと言われた。理由は不明。
ヒホンのシードラ!全く甘くないスッとしたお酒(ちょと酸味強め)
さて、このシードラの飲み方がとっても特徴的で、さっきも少し触れたけど、この地域ではどこも1メートルくらい上からコップに注ぐ。滝のようにして、泡立たせて飲むみたい。勢いよく高いところから注ぐことで、泡立って微炭酸風に飲めるみたい。
だからそのシュワシュワが消えてしまう前に、基本的にみんな注いだら一口で飲んでしまうのがマナーみたい、でも全部は飲んでしまわずに、一口程度残して、みんな床に捨ててる。これも飲み方みたい。
やってみたけど、写真撮りながらだとキツイ。でも、お願いしたら店の人がやってくれるので安心です。
ランチはスペイン名物のメルルーサ
お昼ご飯は名物メルルーサ(あまり聞かないが日本にもこの名前で流通してるみたい、タラ系の深海魚らしい)を食べたいと思っていて、レストランに入ろうと考えていた。ちょうどメニューに入っていたので選択。
ペリグリーノ(巡礼者)メニューはもういらないけど、普通のレストランのメニューはどんな感じなんだろう。(ここも巡礼路だしペリグリーノ用のメニューなのかしら)ちなみに、スペインでメニューと呼ばれてる簡易的なコースは(1stディッシュ 2ndディッシュ パン デザート 飲み物)がついてくるのだ!(飲み物は別のところがたまにある。)
ただ飲み物聞かれて、「魚だから白ワインかな〜」なんて頼んだら、ボトルで登場。そうだった、こういう国だったわ。「まあいいか、どーせ飲むし。」
続いて2ndのメルルーサ。価格も安いので期待してなかったけど、おいしい、ワインにあう。
食べながら遊んでた子、恥ずかしがりながらもカメラに興味しんしん。
結局一本ワインを昼から空けてしまった。パエージャもどうしたらあんな食感出せるんだろうか。ただスペイン料理は本当に日本人に合うと思います。
ディナーは贅沢シーフード!
1泊したヒホンでは夜ご飯は2回食べることができました。1日目に食べたのは白身魚とエビの串焼き (けっこうでかい)がでてきて、いつもは赤だけどここは白ワインでいただくことに。
とってもおいしい!!主張しすぎない程度の味付け(おそらくほとんど塩だけ)。これが本当に美味しい!ワイン一杯とこの串焼きで18ユーロ。食はやすいスペインだけども海鮮系は結構値がはるみたい。といっても2000円くらいか。でも、この味でこれならうなづける!
素材の味が生きてる!見た目よりも身が詰まっていてボリューミー!ワインにあうあう!
2日目はプルポ屋さん。結構美味しくて、おっさんもいい人だし、ちゃんとエストーリャガリシア出してくるし、ワイン頼んだらリオハとガリシアのワイン飲み比べさせてもらって好きな方頼んでいいっていういい感じの太っ腹。
安定のスペインプルポ!(ガリシアで食べた味が忘れられなかったので)
ワイン選べるスタイルのお店は初めてだった。でも、ワインはリオハを選択。プルポは結構美味しかった。値段も良心的で、ビールもワインも入れて全部で15ユーロちょい。日本でこんなプルポ食えるとこあるのかしら。たっぷり注がれたオリーブオイルをパンにつけて食べる。これは本当にクセになる!(あと太る)。
波打ち際に輝く街の灯
時間があったので、夜景を見ようと海へ移動。ずっと続く波打ち際に街灯の光が反射してとても美しい。教会も夜の方が雰囲気が出てるみたい。今日一日ほとんどこの海岸で過ごした。1日で、とても好きな場所になった。
実はこの街、スポルティング・デ・ヒホン(Real Sporting de Gijón)というサッカーチームもありますから、もしかしたら旅好きよりもフットボールに興味ある人のほうが知っている街かも!
昨日今日とホームでサッカーチームの試合だったみたいで、試合が始まるとスタジアムに行かなかった人たちはバルに入り、ビール片手にテレビに夢中。
今日はどうやら勝ったみたい。街中の車はクラクションで喜びを表し、スタジアムは花火をあげる。若者は大声で歌いながら帰路につく。
みんなの足取りも軽い。ただ、しかし、本当に車のクラクションは鳴りやまなくて、慣れていないと驚いてしまう。
スペインの穴場リゾート地ヒホン
美しい海岸沿いの港町、美食の街、そしてサッカーの街、ヒホンはスペインの穴場の観光スポットではないでしょうか。リゾート気分を味わいながらもあまり人が多いところには行きたくない、日本人のいなそうな所が良いという方にはぴったりだと思います。ぜひ美しい景色に心を癒やされに行ってみて下さい。
※この記事はその日書いたものをベースに、後日加筆修正を加えたものです。
【スペイン巡礼780km|自分探し旅行記まとめ】
2016年4月11日〜5月10に敢行したスペイン巡礼780kmにわたる自分探し・世界遺産・三大聖地を巡る旅として30日間ひとりぼっちで旅に出てきました。ここではその旅のまとめ、僕自身の備忘録として、スペイン巡礼に関するあれこれ(準備、持ち物、費用、ルート、日数、言語等々)をまとめています。