【スペイン巡礼15日目】食事がうまいリアルドラクエの世界


■本日の工程
2016年4月25日 巡礼15日目
ルテロデラベガ(7:20)→ヴィラカサルデシルガ(15:00) 25,1km

今日もヘンテコな夢、でもよく考えてみると、あんまり見たくないというか本当は考えないといけないことが、歪んだ形で夢に現れているんじゃないかという風にも思えてくる。うーん意味深な目覚めが続く。

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朝7時半ごろの空。空が朱い。

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影が長い。朝陽は弱気になってる僕を大きく見せてくれてるのかしら。

コーヒーが甘くなる理由

この旅は、本当は一人で考えるため、自分と対話するためにこの旅を選んだはずなのに、今のところはただの楽しい旅。出発して少し歩いた街のバルで食事をとる。カフェコンレチェを飲むと、いつもよりミルクの甘味が感じられたような気がして、ふと「これでいいんだっけか?」とそわそわさせられる。

いつもコーヒーはブラックしか飲まないのに、ここにきてからミルクを入れ砂糖も入れ、いつの間にか甘いコーヒーを飲むようになっている。この土地ならではのものを感じたいからなのか、それとも自分がやっぱり甘くなってるからなのか。歩きだして2週間がたち、いつの間にか350kmを越える距離を歩いている。それなのにこんな状態。楽しくもあるけど不安にもなる。とりあえず朝の食事はいつも美味い

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朝焼けを背景にこの子のような鳥は道端でよく待っててくれて、近づくとさっと飛び立つ

昨日から靴下二枚履きを一枚にした。こんな長距離を歩いたことはもちろん初めてで、アウトドアの経験もそんなにないので、事前にネットで調べたものを良しとして、そのとおりに倣っていた。湿気対策ができれば蒸れずにマメになりづらいだったり、こうしたトレッキングには靴下は2重にするのが湿気対策にいいのだとか。

でも結論から言うとちょっときつかったみたい。一緒に歩いていたメンバーもみんな靴下は1枚だったし、実際自分も今ちょうどいい。靴のタイプやサイズ、自分の体質みたいなものでもきっと変わってくるんだろうなあと思う。自分でトライアンドエラーで調節していかないといけない。当分はこれでいけそうかな。そんな風に思いつつ歩いてると猫に見られてたので撮影して差し上げる。

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道脇の猫。いつどこにいるのか油断ならない。

カミーノはリアルドラゴンクエスト!?

晴れた日の朝はとても清々しくて気持ちいい。疲れも幾分か取れてるし、写真映えもするし。レオンまでは足を休めつつ進むつもり。しかし朝は本当に冷える。これでもう5月って寒暖の差が激しい。朝露をまとった草花が朝日を浴びて眩く輝いている。知らない人に手を振られたり、降ったら振り返してくれる。カミーノしている人たちはみんな仲間なんだなあと改めて感じる。閉塞的な世界から抜け出した自分、知らない世界に足を踏み入れたこの経験はとても貴重で、実践できている自分がやっぱり嬉しい。

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朝日に輝く草花たち

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広大な畑

カミーノを歩いていると、何かにそっくりだと思っていたら、「ああドラクエ(多分3のイメージ)だわ、これ」と気付いた。まさにリアルドラゴンクエストの世界です。武器はないけど必要に応じて装備品を買ったり、HPはどんどん減っていくから食料を買いながら次の街を目指す。教会では(物理的に生き返るとかではないけど)厳かな空気に包まれて精神は浄化され、神様との距離が近づくような感覚を得ることができる。

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遠くに見える大事なものが埋まってそうな樹

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次の町を目指してひた歩く勇者

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急に現れる怪しげな建物

その一方で、毎晩酒場に足を運んで仲間を見つける。ここではパーティは4人に絞らなくたっていいのだ。道端の脇に祠に立ち寄ってみる。するといろんな情報を得られるし、歌声で回復したり、様々なイベントが始まる。森では小さなモンスター(ワームやリスとか)にも会うし、草原、荒野の先には新たな出会いが待っているのだ。そして疲れたら宿屋に泊まり食事をとって、明日に備える。

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疲れたらビールで体力回復(この日はアルハンブラ)

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小さなモンスター

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またまた大切そうなものが埋まってそうな樹が。。。

目の前に広がる景色、過ぎればまた違う景色に。

今日は朝からデイジーは先に行き、ナリとジャックと行動を共にする。といっても歩くときは、それぞれのペースで歩く。今日はひたすらフラットな道、国道の隣の変わり映えのしない景色を歩くのはやっぱり退屈するもの。

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でも空は本当にきれい(日本の空とは質が違うなあ)

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よく見ると、歩く道はひつじの糞がこれでもかというほど。もはや避けれません

国道を過ぎると、草原が広がった。先のほうが緑色から赤色に色が変わってきていて穂のようなものが見える。ようやく草原一体に生えていたこの緑の草が小麦だとわかる。そりゃそうか雑草がこんなに生えてるわけないよねよ、当然のことが解明できてすっきり、農業大国すげえなあと思う。(一面の菜の花は菜種油になるためのものというのも後々わかりこちらもとてもすっきり)

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先が色づいてきた小麦

歩きながら目の前に広がる景色と、そうして歩いてきた道を振り返ってみる景色。この2つは違うように見えることはよくあった。そりゃあ違うのだろうけど、なんというのだろうか、景色の見え方が違うということを差し引いても、やっぱり違うのだ。過ぎ去れば見え方は違うもの。景色も人生もそうかもしれない。ふとそんなことを思う。

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ひたすら続く道をあるきつつ、ときに歩いて来た道を振り返る

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ドンキーも何かいいたそう

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ジャックとドンキーが戯れているのをナリが撮影しているところを撮影する

最新の技術で得たものと失ったもの

途中でヨウコさん、ひろくんにあって今日は同じアルベルゲで過ごすことに。キッチンがあればよかったんだけど、ここのアルベルゲにはないようで、でもまあなんか雰囲気の良いアルベルゲ。このアルベルゲはレストランも併設されていているので、今日はこのレストランで食事をとることになるのかな。でもまあ雰囲気いいし、よしとしよう。なんたって1リットルの生がたったの2ユーロ、悪いはずがない。

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本日の目的の町、ヴィラカサルデシルガに到着

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早速到着のビール!

外でビールを飲んでると、まだ先に進もうとするペリグリーノと声を掛け合う。みんな疲れはしてるものの顔は朗らか。みんなそれぞれに理由はあるのだろうけども、自分の意思でここにきている。誰も自分を知らない環境だから、自分を飾る必要もない。みんなの本来の笑顔が見れる場所。

しかしそろそろ、手がガサガサだ。手で洗濯していると荒れ放題。洗濯機ってすごいし、乾燥機ってすごい、あと皮膚弱い!先行くデイジーに伝えたいことがあっていつもよりペースを上げたこともあったけど、結局捕まらなかった。いつもならケータイでポンと連絡がつくし、車を使えばあっという間に次の街だけど、ここではそうはいかない。

でもダメでもともとと思うと心を大きく構えられる。(結局会えなかったし)ケータイやネットが繋がるまではこんなだったんだと思うと、それはそれでいいなって思う。きっと今よりもみんな多くを求めないようになるのだろうなあと思う。シンプルな生活がしたい。

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今日の朝、途中で一度顔を合わせていたデイジー。少しさみしそうだった

リコルデペレグリーノで身体も心もホット。

洗濯物を干してアルベルゲを出て、街中を散歩する。先に散歩していたヨウコさんとヒロさんに会ってぶらぶらしてると素敵なバルを発見。その前の奇妙な祠を写真をとってヒロさんようこさんと3人で行くしかないねと突撃。(みんな写真好き)

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なんだこれーーー

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次の瞬間w

これまで食べた食事の中でもかなり旨い!!こんな小さなお店のバルでこんなに美味しいものが食べれるなんて!当たりだね〜とかいってる間に、ボトルで頼んだワインは一瞬で空っぽ。ワインに食事を3品頼み、美しい景色を眺めて食べて、1人たったの5ユーロ。旅好き、カメラ好き、酒飲みにとってはこれ以上ない場所だなあなんて話をした。

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今日の食事(おやつ)1:トリッパ(腸の煮込み)(めちゃうまい)

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今日の食事(おやつ)2:チキンのなんか(めちゃうまい)

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ワインもボトルで。3人ならあっという間すぎて爆笑

アルベルゲに戻ろうと歩いていると途中地元のおじさん3人に呼び止められて、カフェでリコルデペレグリーノというものを飲ませてもらった。カフェにりんごと秘蔵の酒、砂糖を入れたスペイン版甘酒みたいなものらしく、甘いコーヒーにブランデーを入れたような感じ。その昔からペレグリーノ御愛飲だったみたい。確かに甘くて疲れた体に染み渡るぴったりな飲み物なのかもしれない。おじさんたちはいつの間にかお勘定も済ませてくれていた。身体も心も温まる良い飲み物じゃないか。

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リコルデペレグリーノで乾杯!

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リコルデペレグリーノの作り方を教えてもらう(なんとなくわかった、気がする)

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最後にありがたい言葉をいただきさよならした。

これからは予約していたレストランの食事、さっきのお店が良かったので、もうなんか消化試合みたいなものだけど、まあそれはそれで頂きます。

※この記事はその日書いたものをベースに、後日加筆修正を加えたものです。


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