【電線日記2】凡なるものを非凡に見るという感覚

電線を意識するきっかけになったことの1つが
「凡なるものを非凡に見る」というが感覚が芽生えたことだ。

珍しい場所で珍しいものを撮るなんてことは、
何にも難しいことはない。

普通の場所で普通に撮るのと同じくらいのものだと思う。

日常のなんてことのない場所に非日常を見出すことが重要で、
これができるようになってはじめて10年に一度のような珍しい体験に出会い
100年に一度のような表情を切り取ることができるのではないか、とそう考えている。

そんな考えのもとで、日常を過ごすようになると、
いつからか日常の風景そのものの様子が変わってきた。

何というか、見慣れた場所でも日々新しい表情を見せてくれるようになった。

中でもやっぱり電線だ。

スカッと晴れの日には太陽の位置とともに電線を通してできた影は
ずいずいと地面を這って落ち着かなそうだ。

ドーンとした雲の日は妙にびしっとその場で存在感をアピールしてきてくるし、
しとしとと雨が降る日はなんかこうぎゅっと我慢しているように見えたりする。

電線はとってもナイーブで、よい表情を見せてくれるのだね。

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