週末クリエイティブ(A4白紙と紙粘土の場合)


週末にA4白紙と紙粘土、それぞれのテーマで写真作品作成を行った。

どのように素材を活用しても(例えば切ったりこねたりしても)いいが、加工したものをただ撮っただけではダメ。

例えば紙粘土で雪だるまを作って撮影する、これはNGだ。それはただ雪だるまのオブジェを撮っただけであって、紙粘土をどこに見出したのかという話だ。

その素材たる所以を残す(表現する)ことが課題とも言えるかな。注意点は1つ「素材の特徴を知る」これだけだ。

A4用紙を使って作品を作る

まずはA4用紙だ。紙の特徴を思い浮かべる、薄い、白い、破れる、折れる、透ける、切れる、、、意外と色々あるものだ。今回僕は素材の原料に注目した、つまり木だ。紙は木からできている。

紙をグシャグシャに、できるだけシワシワにして水に浸す。そして、十分に水を吸った白紙レンズフードにかぶせ、太陽を見上げることで透かせて写真を撮る。上手く木を写り込ますことに成功した。


紙の素材である木を、紙を通して見ることで、紙のかつての記憶(つまり木だった頃)を表現できたのではないか。作品作りを手伝ってくれたのはやはり、木を育てた水と日光であった。

続いてA4用紙の枚数制限なしに、2つの作品を作る。

A4用紙で木そのものを表現したかった。植林された1本の木からは約13000枚のA4用紙ができるらしい。A4用紙の束は500枚入りだ、26束あれば13000枚、つまり木一本分の用紙となる、それを積み上げるのだ。


木から生まれたA4用紙の束。かつての木だったことを木の影を忍ばせることで表現した。

もう一つはその作られた紙を再び木へと戻そうとする試みだ。今回は限りある時間しかない、とは言え外見だけでも似せてみようと思ったが、戻りきらない人工のものと自然のものの境界線を作品にした。


コーヒーで染色をし、土を練り込んだものを木に貼り付けたが、違和感は拭えない。

作ったものは戻らない、自然は大切にというメッセージとともに。

紙粘土を使って作品を作る

続いて、紙粘土。乾くまでは湿っていてぐにゃぐにゃしていて、変化するが強度はない。このような素材の特徴、時間で素材が変化するという特徴に注目した。具体的には自重で元の形を保つのが難しく、倒れてしまうという時間の経過を作品として表すことにした。

まず人間のカタチをしたオブジェを作り、彼にポーズを決めさせる(四つん這い)。シャッタースピードを遅くして4秒程度開けておく。4秒の間の彼の軌跡を写真に残すという取り組みだ。


耐えられなくなった体はぐにゃりとねじれ倒れていった。この軌跡を写真に残すことで紙粘土の素材感と特徴を表現した。(残像は元の位置・実像風なのは最後に倒れた位置)

今回は狙って撮るというより時間の経過に任せるよりほかはなかった。何回もうまく撮れるまで、倒れては立たせられ、また倒れる、というまさにリアルな人間社会のようではないかと思ったりもしていた。

続いては、水に溶けるという紙粘土の性質を利用する。溶けていく様子を撮影しようと、使える時間のギリギリまで水を2代目の粘土人間にかけ続け、30秒間シャッターを開けっ放しにして撮影することを繰り返した。

かけられる水によって、溶けていく様がまたもや現代の人間社会のように見えてきた。人は死んだら液体になる。そして例えば酸性雨のような体に合わないものをかけられているとやはり体は溶けていくだろうということで、水に溶ける紙粘土の特性をベースに水をかけ続けることで体が崩れていく軌跡を撮影した。


30分後。どんな結末になるかはわからなかったが、奇しくも人間社会の終末の姿を表現することになってしまった。まさに生命のスープ(紙粘土が溶け出して白濁色のスープが池のよう)である。うっすらとあたたかな光が入っているのが、天の光に見えなくもない。

ちなみにこれは最後の30秒を撮り続けたもの。見えないが、水だけは上から流れっぱなし、この撮影した1枚の中でも間違いなく溶解は進行している。そうした時間の経過も表現したかったのだ。(そして果てた2代目粘土人間の下にある紙粘土の残骸は初代の粘土人間でもある・・・かなしい)

頭も使い肉体も使うこととなった今回の取り組み、学ぶことは非常に多かった。

芸術は体力勝負である。


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