【写真日記29】チョコクロ(イチゴ味)

世界は回り続けている。

僕がコーヒーを飲みながらチョコクロ(イチゴ味)を頬張っている間も外の世界では。

風に揺れる植物の光合成で吐き出されたどれだけかの酸素が世界に溶け込み、
数日前になかった建物は新たな地図に載ることになっている。

どこかで誕生の産声があがり、人口+1
心電図の波形が直線になり、人口−1

+1とー1で結果的に

「計算上は昨日と同じで落ち着いたね」

なんて起こってることは僕にはわかるはずもないけれど、
とにかくそんなことになっているかもしれない世界で、生きていることだけはわかっているわけで、
大したことをなし得ていない僕が意味のない無常感を感じつつ、
ただただ1日生きるだけのエネルギーの何分の一かになるチョコクロ(イチゴ味)を摂取しています。

チョコクロ(イチゴ味)がなければ、1mmも困らずに別のものを食うのだろうけど、
チョコクロ(イチゴ味)があった世界とチョコクロ(イチゴ味)がなくなった世界は似て非なるものです。

壊れるために創るのでしょうか。
失うために得るのでしょうか。

生まれた星はただ淡々と時間を数え、
終わりの時間を待っています。

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