■本日の工程
2016年4月27日 巡礼17日目
レディゴス(6:30)→エルブルゴラネロ(14:30) 34,5km
17日目。今までで一番早い時間の出、一刻も早く昨日の自分の呪縛から逃げたかったからか、寝起きもよくてさくっと出発できた。6時半頃に宿を出る。昨日決心したとおりジャックとナリと別れて1人で出発した。
朝早い時間は真っ暗!矢印を見落とす危険!
辺りは真っ暗。唯一の頼りの黄色い矢印も見えづらい。見えづらいのか、そもそもないのか、それすらもよくわからない。暗い。そういえば今までも道を間違うときは決まって1人のときだった。
「大丈夫か自分?」と思ってるとやはり間違っていた。長いこと矢印を見ていない。(だいたい100−200mに1つは見るはずなのに。。。)確実になきゃだめだろうという交差点(道が別れるときは必ず矢印がある)に矢印が全くない。
どこで間違ったかは大体見当がついてる。戻ろうか、それとも頼りない地図を読み解いてショートカットか。おばさん2人が僕についてきていたみたいで、道連れに迷ってしまったみたい。申し訳ないけど、それは仕方のないこと。
方角だけは何となくわかっていたので、信じた道を進むことにして15分ほどさらに矢印のない道を歩く。すると遠くにザックを背負った人が見えた!なんとか正規のルートに戻れたみたい。早起きしたときのロスは何とも損した気分になる。(本当はそんなたいしたことでもないんだけどね。どうせ時間はたんまりあるのだから。)
来た道をふいに振り返ってみた。すると今まで見たこともなかったような真っ赤な朝焼けが空を覆っていた。何となく慰められているような気分になって、再び僕は歩き出した。
すこしずつオレンジがかってきたけども、とてもきれい。これまで歩いていた中でも最も鮮やかな空。
両足首の悲鳴
道がわかって安心して、昨日買った小さなマフィンとクッキーを歩きながら食べる。途中オレンジを買おうとバルによるとふっくらした自分の顔の大きさくらいあるクロワッサン。食事は終えたはずだったけど、あまりの魅力的なフォルムについ注文してしまう。バターが効いてて美味しい。
今日は長旅。足の痛みだけでなく背中も痛くなってきたけど、距離的には今日で折り返し地点。気持ち新たに歩き出す。ただ歩き出したものの、次の町でさっそく野良シェパードみたいな強い犬に吠えられながら、まとわりつかれて半泣きになる。(いざとなればこのポールで応戦するか、と両手に力が入る、でもだめだな超強そう、怖くて写真もとれなかった、くそっ犬め!)
そのうえ、気味の悪い案山子と鴉。。。これ夜見たらホラー間違いない。
犬をまいてから特に痛めていた足首のためにサポーターとシップみたいなものを購入。装備品と道具が増えた。言葉はまったくわからないけど、患部を指差して、拙い英語でやり取り。薬局の人は優しく教えてくれたし汲み取ってくれる。
歩き出して少し時間がたったころ「ああオススメされたクリームかっとけばよかった。」と思う。両足首がものすごく痛い。筋を痛めたみたい。。。酷使してるからなあ、我が足よ、すまん。足を前に踏み出すたびにズキンズキンと響く。とそんな時、金夫婦と道でばったり会った。最近見ていなかったので、元気そうで嬉しい。
これまでの旅で、何度かアルベルゲが一緒になって、とても良くしてくれた韓国人の金夫婦。肝っ玉母ちゃんとおもろオヤジ。記念に撮らせてもらった。この場を借りてほんとありがとう。母ちゃんの方は写真を撮りまくってたぼくをジャパニーズアーティストと呼んでくれる。今回出会った韓国人グループの人たちはみんなとてもいい人で、改めて韓国いいなあと思いました。(いきたい!)
別れは出会いの始まりは本当でした
途中立ち寄った街でのら猫ちゃんがすり寄ってきてくれたおかげで30分ほど時間をロス(写真タイム)るんるん気分で街を後にするが、楽しかったのもつかの間、足の痛みとなんかついでに腹の調子もよくないみたい。うーん、順風満帆にはなかなかいかない。あと4キロくらいだろうか、早く街につきたい〜。
キュートすぎて次への一歩を打ち砕かれる(この後30分遊んだ)
街までもう少しというところで、アイルランド出身のジェームス、ドイツ出身のサンドラと出会う。2人とも朗らかで人柄が顔に表れている。2人ともサンジャンピエドポーから歩いてきていて、僕とだいたい同じペースみたい。人と話していると痛いのを忘れられる。ちなみちジェームスは日本通らしく尺八を吹いていて今も持ってるらしい。おお確かにザックに長細い筒がある、ぜひ聞いてみたいものだ。
その前で偶然ジューゴに出会う、手作りの杖を作っていた。おしゃれ!
目的地の街エルブルゴラネロに到着。何となく街の佇まいというか、雰囲気というかそういうものがあってここに泊まりたいなあ、ここはダメだなあというのが自分でわかってくる。それでいくとここはよかった。モエビエン!!(ベリーグッド!)お目当てのアルベルゲが見当たらず、でも雰囲気のいいアルベルゲに巡り会えたので、ここに決めることにした。
泊まったアルベルゲ!抜けるような青空に、くつろぐ巡礼者たち。今日のアルベルゲはとても気分がいい!
そうするとアルベルゲのホスピタレイロから日本人もう一人居るよという情報をもらい、キョロキョロしてると、いたわ。日本人らしき人。洗濯したものを干すついでに話しかけてみる。今日はいい天気だから乾くのは問題なさそう。。。日本人は女性のりんちゃん少し年上。なんと和歌山の近くの大阪の人のようでなんとなく話し方が和歌山なまりの関西弁。これは話しやすい。さっそく気になってたバルに飲みに行くことに。
バルの子供が可愛くて写真を撮りまくっていると、店の人、お母さんが写真を送って欲しいということ。旅が終わると送るよと通訳してもらった。りんちゃんはスペイン語が話せるのだ。中米の方に協力隊としていってたことがあるみたい。
夜はスーパーがあったので、パスタを作ることにした。オニオンに、ひよこ豆がたくさん入った瓶、トマトペーストの瓶、ケソ、チョリソーをスライスしてもらい、パスタの袋を購入。そしてワイン。飲んでる時気づいたけどこのワイン前にひろさん、ヨウコさんとBARで飲んだワインと同じものだった、おいしいわけだ)これだけ買って8ユーロ程度。びっくり価格である。
デザートはりんちゃんが同じくスーパーで買っていた自家製りんごカスタードパイを分けてもらう、疲れた体に甘いものが染み渡るのがわかる。美味しかった。りんちゃんとこんなに仲良くなったのって、やっぱり一人になったからで、きっとナリやジャックといたら彼らと過ごしていたのだと思う。
悪いわけではもちろんないけど、住みやすい守られたコミュニティから出ることで、新たな気付きやインスピレーションを得ることができる。今いる友人との関係性を深めたいのもあるけど、でもやっぱり新しい友だちとの関係性を広げることも大事にしたい。人付き合いはバランス、今の自分に必要な関係性、そして別れは出会いの始まりなのだと感じた1日だった。
きっと神様は今必要な試練なり、考え方なり、その行動に即した結果を用意してくれているんだろうと思う
※この記事はその日書いたものをベースに、後日加筆修正を加えたものです。
【スペイン巡礼780km|自分探し旅行記まとめ】
2016年4月11日〜5月10に敢行したスペイン巡礼780kmにわたる自分探し・世界遺産・三大聖地を巡る旅として30日間ひとりぼっちで旅に出てきました。ここではその旅のまとめ、僕自身の備忘録として、スペイン巡礼に関するあれこれ(準備、持ち物、費用、ルート、日数、言語等々)をまとめています。
一気に読ませていただきました。
写真、素晴らしいです!!
カミーノ、、、いつかは行ってみたいと思っています。
スペインは大好きで十数回さまよったことがあります。
続き、楽しみにしています!!
naoさん
コメントありがとうございます!!スペイン好きなら絶対にいった方がいいと思います!(しかも早いうちに!)一人でも多くの人に行ってもらいたくて、そのためには写真は手を抜かずに撮ろうと言うことを心に決めて撮りまくりました!!!楽しんでもらえて良かったです!でも写真なんかで伝わらないくらいに素敵なところです。ぜひご自分の目で見てもらいたいです!ご質問等あればお気軽に〜これからもよろしくお願いします!