ほそぼそと続けている書道。
軽く始めたつもりだったが、
お師匠がこれまた日本書道界の重鎮を師に持たれている方で、
とにかく書への想いが半端じゃない。
そんなことでただお手本に倣ってキレイな文字を書くのではなく、
どのようにして様々な書体が生まれたのか?なぜ時代によって表現方法が異なるのか?
こんなことを研究する会を立ち上げるに至り僕も所属している。
毎年中国の書の歴史について研究を重ねてきたが、
今年は日本固有の文字「かな」である。
文字を持たず口承のみであった我が国が、
中国から伝わった漢字を自分たちのものとして確立させ、
「かな」が生まれるまでにどんな背景があったのか。
どうやら「かな」は作らざるを得なかった、
日本の文化を表現する上でどっしり力強い漢字では表現しきれなかった、
流麗な「かな」のやわらかさこそが日本人の気持ちを表すうえで必要だった。
まずは表現したい伝えたいという気持ち、
そこから表現するための手段を問う。
美術も経済も生き方も。
そこがスタートだ。