鈴木昭夫特集展示「音と場の探求」@和歌山近代美術館

帰省したついでに久々に和歌山近代美術館へ行ってみた。お目当てはサウンドアーティストの鈴木昭夫の展示「音と場の探求」が行われているというので、ちょうどいいやということで。

いわゆる音楽とは異なる方向からのアプローチで音を探求している。例えば階段からものを転がして(ぶちまけて)発生する音、皿を落としまくって割れる音、石を打って響く音、、、色んな素材の可能性を引き出すような作風。

例えば紙を使ったインスタレーションでは、同じ紙でも破り方が違えば音は変わる。飛行機にして飛ばして落下する音も特有であるし、紙に口を押し当てて声を出すと紙の音と混じり合って奇妙な音が発生する。ひらひらと落ちていく音も紙。

同じ素材を使っても見方を変えればいくつもの顔を見せる。同じことを繰り返すことで新たな発見につながるし、聴き方もどんどん変わっていく。そういった気づきを与えてくれる表現だった。

ま、そりゃそうな気もする、同じことしてたら人間飽きるもの、工夫したり、面白くしようとすると思う。ただ、それを本当にするのか?ということや、それをそこまで続けられるのかってところがいちばん大事なことなんだろうね。

いつくるのかわからない、あるのかさえ定かではないその極限のポイントを超えるまでやり続けることが才能なんだろうか?とか彼の表現を見て漠然と感じた。

あと、おまけに夏休みということで、時間をテーマにしたちびっこ向けの展示が行われていた。時間という概念を色んな角度から解釈し、その解釈に合わせた作品が配置されているような企画なんだけど、年齢にあわせたワークシートも用意されていて、インプットしながらアウトプットできる楽しい展示だった。

ちなみに和歌山県生まれの作家もけっこう展示されていて、楽しい時間でしたな、あと安いし。

帰ってきたらまたこよっと。

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