サイゼリヤ発祥の地!1号店「教育記念館」に行ってきた!―― 見られるのも、残りわずか・・・

先週の土曜日2026年7月18日、千葉県市川市の本八幡にある知る人ぞ知る、サイゼリヤ「教育記念館」に行ってきました。

サイゼリヤの1号店がそのままの姿で保存されている、いわばサイゼリヤファンにとっての聖地です。しかも今年いっぱいで見納め?になるらしく、見られるのも残りわずからしいのです。(この記事にも残り期日は書いてないですが、取り壊しと書いていました。)このブログでもサイゼ関連のネタがちょこちょこあるように僕も大ファンでして、これは行くしかない、と土曜日の午後、本八幡まで足を運びました。

遠方の方はなかなか行けない場所だと思うので、今回は「行きたかったけど行けなかった人」に向けて、当日の記録も兼ねてまとめておきたいと思います。

そもそも「教育記念館」って何なのか

まずは前提から。サイゼリヤの創業は1967年。当時大学生だった正垣泰彦氏(現・代表取締役会長)が、市川市本八幡にあった小さなフルーツパーラーを譲り受け、洋食店に業態変更してオープンしたのが始まりです。今のお店の規模を想像すると、びっくりするようなこじんまりさ加減で、決して大きくはない店でした。

開店当初はまったく客が入らず、おまけに客同士のトラブルから火事にまで見舞われるという踏んだり蹴ったりのスタートだったそうです。心が折れかけた正垣氏でしたが、そのときお母さんにかけられた言葉が、彼を思いとどまらせたという逸話が残っています。当日、記念館ではこのお母さんからの手紙のコピーが配布されていて、家業への向き合い方をめぐる、飾らない親子のやり取りが伝わってくる内容でした。コピーをいただきました。案内してくれた方は、「調子に乗らずに頑張りなさい」ということですね、とひとことでようやくしてもらいました笑

その後、正垣氏は打開策を探して単身ヨーロッパを回り、ローマで出会った一軒のイタリアンレストランに衝撃を受けたことが、現在の「イタリアンレストラン・サイゼリヤ」への転換点になったそうです。ミラノ風ドリアの誕生秘話などもこのあたりに繋がってきます。

1号店は手狭になったことから2000年に近隣の店舗へ営業を移して閉店。その後は取り壊されることなく「教育記念館」として保存され、新入社員研修などにも使われつつ、年に数回だけ一般公開されるという、なんとも独特な存在になっています。しかし普通すぐ無くしてしまってもよさそうなのに、ちゃんと残しているところですよね。当時からこんなに大きくなることを予想していたかのようです。

運営は千葉県の中小企業経営者団体である「一般社団法人千葉県中小企業家同友会」の有志メンバーです。サイゼリヤ本体が直接運営しているわけではなく、地元の会員さんたちが有志で守り続けている場所、というのがまたいいところです。

教育記念館へのアクセスと当日の様子

場所はJR本八幡駅の北口を出て、八幡一番街商店街を進んだところです。徒歩2〜4分ほどで、商店街の中に色褪せた緑色の「サイゼリヤ」の看板がひょっこり出てきます。まわりは普通の商店街だしちゃんと看板あるので(色褪せてるけど)、知らずに歩いていたら普通の店舗がありそうって感じだと思います。

入場は無料、事前予約は不要です。ただし当日、各回20名までの整理券が配布される方式になっていて、見学は1回15分の入れ替え制でした。公開時間は12時から17時までとされていますが、実際には整理券がもっと早い時間で尽きてしまいます。自分が行った日も、15時過ぎには整理券が売り切れていたようで、そのあとに来て入れずに引き返していく人を何人も見かけました。閉館は17時なのに、実質的な受付終了はそれよりだいぶ早い、ということは覚えておいたほうがいいと思います。予約不要だけど入場制限があるというところは注意が必要ですね。

館内では同友会の方が案内をしてくれて、当日は4名の解説スタッフがいました。堅苦しい展示解説というよりは、地元のサイゼリヤ好きが集まって「うちらの自慢の場所」を紹介してくれている、という温度感で、そこも含めて居心地がよかったです。ほんと無料で入れるのにありがたい。

中はどうなっているのか

2階に上がる階段には、創業当時からの古い写真がずらりと飾られていて、それを見ながら上がっていくだけでちょっとしたタイムトンネルのような感覚になります。

店内には歴代のメニュー表が展示されていて、これがかなり見ごたえがありました。初期の味のある手書き?メニューから始まり、コース料理がある時代もあったんですね。4000円・6000円・10000円という値付けだった時代のものも、あと今は300円のミラノ風ドリアが当初の方が全然高かったりと、色々当時の時代ごとの変遷がそのまま見て取れます。

今よりずっと高額なコース料理があった、というのは正直かなり意外でした。逆にめちゃくちゃに安い料理もあったりするんですけどね。壁には、正垣氏自らイタリアに買い付けに行ってテイスティングしたというワインボトルも展示されていました。

今回は見学では厨房にも入らせてもらえました。サイゼリヤといえば、理系出身の正垣会長による徹底した作業の効率化、製造工程の最適化で有名ですが、その原点がこの厨房にありました。

目を引いたのは、10人前をいっぺんに作れるという巨大なフライパンです。それから、改造を重ねてかなり独自の姿になっているガスコンロはアイランド型で、スピード重視でどちらからでも取り出せるようにとオーブンは2面から出し入れ可能。ガス台は火力を手元だけではなく足元のペダルでも調整できる仕組みになっていました。効率を突き詰めた結果生まれたであろう、この店だけの調理道具を実際に見られたのは、大袈裟でなく感動しました。

案内してくれた方が、「魔改造キッチン」と呼んでたのは愛着ある証拠ですね。当初はおしゃれな陶器のお皿に、温かいものは南部鉄器の器までつかっていたそう。ずっと暖かくていいですねと話しかけると、めちゃくちゃ重いですけどねと笑ってました。

今年で見納めになるかもしれない場所

冒頭にも書いた通り、この教育記念館は市の再開発に伴って取り壊される予定になっています。取り壊しの時期そのものは、地域一帯の立ち退き交渉が絡んでいる関係で、当初の想定通りには進んでいないという話も出ているらしく、正直なところ「いつまでに」という部分はまだ流動的なようです。ただ、いずれ姿を消すことは決まっている、という状況には変わりありません。

2026年は奇数月の第3土曜日の午後に一般公開していて、自分が行った回もそのうちの1回でした。今後の開催予定については、運営元である千葉県中小企業家同友会の公式サイトで直近の情報が案内されているので、行ってみたい人は事前に必ず確認してから向かうことを強くおすすめします。整理券がしっかりと売り切れる状況を考えると、どうしても中に入りたいなら開場直後、できれば午前中から様子見しつつ、12時ちょうどくらいには行ったほうがいいと思います。

今年2026年いっぱいという噂があるので、訪問できるのは、9月と11月に開催される予定ですね。先日訪れた際にはしっかり「次回は9月に開催します」と、整理券もらえなかった人に伝えていたので、9月の公開は固いと思います。

行けなかった人へ

今やサイゼリヤは全国どこにでもあるチェーンなので、逆にその「発祥の地」がこんなにこぢんまりとした、商店街の片隅にある建物だというギャップが、なんともいえずよいですね。何千店舗という規模に育ったビジネスの原点が、たった17坪の洋食店から始まっていて、しかもその空気がほとんどそのまま残っています。

普段何気なく通っているサイゼリヤの、あの安さと合理性の裏側には、こういう泥臭い試行錯誤の歴史(メニューの変遷見れば一目瞭然)があったんだな、というのが、実際に足を運んでみての一番の感想でした。首都圏あたりに住んでいるサイゼリヤファンの方はもちろん、遠方でも興味のある方は、公開が終わってしまう前に一度足を運んでみてください。

こちらが管理されている同友会のページです。サイゼリヤ本体が管理されているわけではないので、ご注意ください。

■サイゼリヤ記念館の一般公開について■ | (一社)千葉県中小企業家同友会
サイゼリヤ記念館は同友会会員の有志にて管理をしています。現在一般公開は中止していますが、2026年中については下記日程のみ一般公開をしております。予約不要ですのでそのままご来場ください。(公開日)01/17(土)12:00~17:00 03...

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