ぼやけた写真の空気観が好きだ。
これまで写真を撮るときには、
ピントはカチッとフォルムはカリッと、
被写体を捉えることばかり考えてきたけど、
それ以外の世界もあるかもしれない。
随分変わってきたように思う。
生きていく上で右か左か決められないこと、
どう考えてもどうしようもないことなんてたくさんある。
いつも白黒きっちりわかれるものではない。
想像力、余白、配慮、わびさび、無駄、無意味、、、、
人間が人間である理由は抽象的で時に、
マイナスに映るような行動があればこそだと思う。
僕には、少しくらい「あそびのある」ぼやけた世界の方が、
温かみに触れ、想像力を掻き立てられるように感じるのだ。