異なる文化に身をおくことで、些細な事が気にならなくなることは、大なり小なり誰しも経験があることだと思う。箸使いが下手だったとしても、外国に行って箸が使えないことなんて何にも影響はないし、逆にめちゃくちゃうまかったとしても役に立たないことがほとんどだ。
些細なことを気にするのは同じということが前提の小さな小さな枠組みの中だけだと思う。出る杭は打たれ空いている穴は埋めようとされる風潮が強い今の社会に対して、この物語は映画という表現媒体を借りて、的確にアプローチしているように思えた。
「シェイプ・オブ・ウォーター」は半魚人と人間の恋を描いた物語だ。と言うと少々突飛な話だと思われがちだろうけど、思いの外すんなり受け入れることが出来るのは、自分たちにも心当たりがあることだからだろうと思う。
見た感想としては「すごい!」というよりかは「やられたなあ」という感じ。性別、人種、職業等の様々な差別が表面化されている時代において、どこにも属さない人間外の生物。どの差もとても些細な事に思えてくる。差別ではなく、区別、縦ではなく横。わからないことをお互い認識するところがスタート地点だろう。
ところでずーっと前に、松本人志がやってた半魚人とはえらい違いだった。(好きだけど)産ませてようとは絶対言わない(大好きだけど)
著作権厳しそうなので、気になる方は「松本人志 半魚人」で検索してください。検索結果もついでに載せときます。