【写真日記139】時代の変遷と作品の評価

社会にアウトプットされたものは大なり小なり評価されることになる。そして、同じ作品でも時代(社会)が変われば見られ方は変わる。

以前、AP通信の報道写真家ニック・ウットが1972年に撮影したベトナム戦争の報道写真”ナパーム弾の少女についての取扱のされ方である。ピュリツァー賞も獲得したこの写真がフェイスブックでは「児童ポルノ」というジャンルに位置づけられ、一時的に削除されるという事態になったことだ。(抗議の結果、現在は閲覧が可能になった)

この事例は、時代が変われば見られ方が変わるということの典型だと思う。当時は児童ポルノなんて言葉はなかったし、そんな概念すらなかったのではないかなと。これからも追いつけない何かわからない法や権利で難癖つけられて、どんどん制約が厳しくなっていきそうだ(冒頭のアイキャッチの写真もNGくらうのかしら)。ただ、あくまでも見られ方であって、評価(良し悪し)ではない。

もちろん、良いものは良いと思うので、まあ問題ないのだろうけど、それは既に評価されているものだからであって、無名の新人作品であれば、評価の前に見られ方でNGとなってしまうことは大いにありえる。(芸術写真でなく、報道写真であんなことになるんだから)

時代(やるべきこと)を読むか、自分(やりたいこと)をとるか、はたまたバランス(やれること)をとるか。仕事も芸術もそうかわらんでござる。

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