勝又公仁彦さんのSkyline(スカイライン)という作品がある。美しさの中に若干不安を掻き立てられそうな作品。2回ほど作品を見たけども、心の中をスーッと風が通り抜けたと思ったら、最後にサワっと何か触れていくようなそんな感覚を覚える。
さて、彼の作品はスカイラインという。メインが空、そして切れるか切れないかのギリギリラインで街が映ってるその街と空の稜線をスカイラインと呼んでいるのだと思う。
で、ちょっと真似して撮ってみたのだけども、実際やってみると(随分スケール小さいけども)すごく違和感を感じた。作品自体というより、ネーミングに。
見ればわかるのだけども、空がメインの写真、でギリギリに建造物を入れた。こうしたものには意図を感じる。建物を含ませることで、空に線を引くという意図。つまり空のラインというより建物のラインと言ったほうがしっくりきそうなものだ。
ビルディングライン。なんかかっこよくないし、建築写真みたいになっちゃった。タウンライン(シティまでいかなそうだから)って感じにしておくか。
でも勝又作品においては、あくまでもスカイラインであって、シティラインではない(もちろんタウンラインでもない)のである。ここらへんが作者の意図をどのように解釈するのかって話になるのだけど、もうこればっかりは聞いてみないとわからない、今度お会いしたら直接聞いてみようと思う。
ああ、これが単なる日本語の文字遊びなのか、それとも高尚な作品への哲学的なものなのか、きっと後者である。