こんにちは、いむりんです。少し前になりますが、広島県の江田島にある旧海軍兵学校にいっていまして、ここがまたなかなか見どころ満載でしてね、日本の歴史に興味があればぜひ足を運んでもらいたいと思います。
江田島の海軍兵学校?男塾ではないよと。
江田島にはアクセスとしては呉からフェリーで向かう方法、ベーシックに車で向かう方法どちらかですかね。車で行くと広島駅から江田島(平八ではない)まではだいたい90分位でしょうか渋滞がなければもう少し早くつけると思います。島に着いてからはやっぱり車があったほうが便利ですが、フェリーはフェリーで海を眺めながら、また自衛艦なんかもみることができるので(タクシーもバスもあるようだし)、まあ気分と好みの問題ですね。
フェリーなら、江田島は大きいので行き先がいろいろありますが、この切串というところが一番近い。時刻表もあるので参考にしてもらうといいかな。
さくら海運HP
世界三大兵学校の1つ、東大よりもエリート揃い!
さて、この江田島海軍兵学校、何となく文字面からイメージ湧くかとも思いますが、念のためご説明しておきますと、「歴代の海軍兵を排出した世界有数の兵学校」なわけです!やっぱりそのままでしたかね。でも世界有数というところがポイントで、アメリカ、イギリス、日本が世界三大兵学校と呼ばれているらしくて、とにかく当時はすごかったそうです。
その規模はwikipediaによると世界でも最大級で全78期、総計1万2433名の卒業生を出しているそうです。当然あの山本五十六もこの学校の卒業生です。ちなみに当時は「兵学校に落ちたら東大に行く」と言われていたくらいに優秀なエリートが目指す教育機関でした。落ちたら東大て、、、しかもそのクラスで倍率20倍ですからね。ベジータもびっくりの文字通りのスーパーなエリート戦士ですよ。
こんな話もあるようです。
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江田島に通った軍人は、同じ釜の飯を食った海軍兵学校の同期(クラスと呼ばれた)を何よりも大切にした。日本海軍にいる限り、どうしても出世に差が生じ、クラスでも上官と部下になることもあったが、職務を離れれば「貴様と俺」で話が通じる対等の立場であるという不文律があった。クラス同士の会合は準公務として扱われ、またクラスが戦死した場合残された家族は生き残ったクラスが可能な限り面倒を見るという暗黙の了解が存在していた。こうしたことは美風として語られ、戦後に至るまで兵学校出身者の絆は強かった。
wikipediaより
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日本の海軍といえ、当時は世界からも最も恐れられた軍隊の一つでしたが、もともと物質的な豊かさなんかは大国のアメリカなんかには勝てるわけもなく、それでも自分たちの正義を貫こうとしたのは、物質的な豊かさに精神で勝ろうとした結果。そんな当時の日本の強さはこういうところにもあったかもしれませんね。
敷地内の見学は時間制、遅れずに受付してからカツカレー!
さて、そんな猛将を輩出してきた海軍兵学校は、現在は海上自衛隊の訓練機関となっていて、見学もできるんですね。土日は1日4回、1回90分でガイドさん(元自衛官)がついて裏話?なんかも交えながら解説しながら敷地内を案内されます。事前の受付が必要ですので、ついたらまずは予約をしにいきましょう。ちなみに各回90分です。
【土日・祝】10時 11時 13時 15時
【平日】 10時 13時 15時
詳細はこちらのページに詳しいです。
お昼前に行ったので、やっぱり海軍といえばカレーでしょ?ということでちゃんと食べてきました。しかし見学者多いんですよね。イメージ空いてると思ってたんやけども、崇高で高尚な場所なんやからそんな来ないでしょとか思ってたら、スーパー観光地化していて、なんというかもうごった返してました。カレー食うにも結構ならんだ。
食堂はいっぱいというより、ウェイターの数が圧倒的に足りてなくて、結構待つ。時間には余裕を持って!
念願のカツカレー!美味い。というか100%想定していた味。ありがたい。
腹ごしらえしてから、始まるまでの間にトイレに立ち寄ったら、これ。こんな風に言われたのは初めて。優しくみえる中の厳しさほど怖いものはありません。
「置いて帰るな」が響く。そのあとの「お持ち帰りです」が更に怖い。
見学者は各回50人を超えることも!ガイドおじさんの横を陣取る!
さて、本題、海軍兵学校の施設の中は屈強なおじさんが冗談交じりでガイドしてくれるんですが、この人たちは元自衛艦。おカタい職業の代表格のようなもんですが、普通に面白いんですよね。客の扱いに慣れているというか、おばちゃんたちのツボをわかってるというか。しかも屋外で参加人数もめちゃ多いので、声のトーンはかなりデカイ。とはいえ、後ろまではなかなか声が届かない、おじさんの横を陣取りながら一緒に移動しよう。面白い話がきけちゃうから。
威厳と風格漂う大講堂
敷地内は広大で、また建物も相当に気合が入っています。当時の力の入れ具合がわかります。特に大講堂は入校式や卒業式など、特別なことがなければなかなか入れない建物らしく、皇族専門の入り口があったり、我々下々専用の入口があったりで、中でも特別視されている建物。威厳と風格がすごい。今でも皇族の入り口から入ろうとしたら、「一般人が入っていはいけないいいい!!」と、見張りのおっさん(屈強)に怒鳴り散らされるオプション付き!(オプションを適用してきた!)
右側の車が入れるようになっているところが皇族専用。裏側が一般人。
中はマイクを使わなくても音が跳ね返る仕組み(和紙が貼ってある)がで作られていて、実際に大きな声でガイドしていただいた声が響き渡っていました。
広いし、なんか中は空気感がちがう、背筋がぴしっとする気がする
幹部候補生校舎のレンガ作りがすごい!
めちゃくちゃすごいです。これ横に200mはあるんじゃないですかね。しかもこのレンガ1つずつが馬鹿高い。わざわざイギリスから取り寄せて、1こずつ包装されてたとか。で1つ2万円位する。「え、2万?何個あるん?」月収20万円の人やったらレンガ10個も買えやんやん。しかもなにがすごいって、レンガはザラザラしたイメージあると思うんですが、このレンガはつるっつる。めちゃくちゃ高温で焼きあげるとこうなるらしい。ひゃーすごいね。
歴代将校の書が大迫力!
この海軍兵学校の教育参考館というところがあるのですが、いわゆる霊廟だそうで、そこが今回見た中で最も見応えがありました。というのも、知る人ぞ知る(ということは誰も知らない)情報ですが、僕書道にも興味がありまして、今でもある会に入ってこんなブログを書く傍らで、書の道も突き進んでいるわけですが、ここには歴代の海軍将校の書(特攻隊員の遺書)が展示されているのです。ほんと、みなさん達筆。
当然この時代メールなんかもありませんから、基本的には字を書いて物事を伝えないといけません。そんなとき軍のトップがヘロヘロな字を書いていては威厳もくそもあったもんじゃないですもんね。軍を鼓舞し、モチベーションをアップさせるためには書の力は、我々が考える以上に大きかったことでしょう。(写真撮れなかったのが残念!)
字の癖だったり雰囲気だったり、人によってだいぶ異なるわけですよね。字はやはりその人自身を映し出す鏡のようなものだと思いますので、そうした目線で見ていただくと書もこの時代を理解するためにはなくてはならないモノですよね。
この霊廟には本当にたくさんの展示物があるんですが、外にもたくさん展示されています。
自国の歴史を知ることはとても大切やと思いますが、本の中で学ぶのと、このように現地を見学しながらインプットするのとでは質が異なりますね。予備知識があればさらに理解が深まるようなものもたくさんありますので、興味のある人は事前に海軍兵学校の知識を入れてからぜひ行ってみてください。
(ぼくももっと勉強してから行ったらよかったーーー)
第一術科学校(旧海軍兵学校)の案内はこちらのサイトにも詳しいです。
ぜひ一度足をお運びください〜江田島海軍兵学校からのレポートでした!
海軍だけの話ではないですが、この本はとてもおもしろいです(面白いと言っちゃいけないか)。第二次大戦の日本軍の失敗を題材に、現在に置き換えても学べる組織論が語られています。ご興味があればぜひ手にとって見て下さい!