舞台「世界は一人」見てきた感想。

久しぶりに舞台観てきました。岩井秀人脚本の「世界は一人」。東京芸術劇場で開催中です。

松尾スズキ、松たか子、瑛太などの豪華な俳優陣が出演してる人生を転落していく人々の物語。でもきちんと笑いもあるし、感動もあるし細かな演出、軽快なテンポ。上演時間は短くないけどものめり込んで見てしまった。ミュージカルでもないけど音楽バリバリの演劇だったこともあるかも。みんなの歌もよかった!

舞台のポスターも一部の漢字が左右反転してるとか、意味深な感じです。単純明快な舞台ではなくて、鑑賞者によって異なる印象を持つ作品だと思う。若干のネタバレ感もありますけど、思ったことを少し。

たくさんの人が絡んでくるのに、「世界は一人」。一人という言葉も「独り」でも「ひとり」でもなく「一人」って表現してるところに読み解くヒントがあるんじゃないかなと思う。

人は一人で生きてくとかそんな単純なものではなくて、(実際そんな話ではないし)みんなの何かを知ってか知らずかみんなが補ってる。自分ではどうしようもないことも他人の力(存在そのもの?)を借りたり、奪ったり、ときには助けたり、そうして自分という個人をなんとか成り立たせる。それぞれがそれぞれを補完している存在って感じでしょうか。

それはお互い様なので、みんなそうして生きてくのだけど、不器用な人もいれば器用な人もいる。それをうまくやったものが登っていけるし、どこかで下手こいたら滑り落ちる。ただそれだけのこと。

世の中をうまくやっていく必要があるのだけど、だからこそまずは自分とうまく付き合ってかなくちゃならないいんだけども、それには人を信用すること、必要以上に被害者意識をもたないこと、このあたりは大事なんだろうなって思った。

暗いけどユーモアたっぷりなよき作品だった。

ごちそうさまでした。

真面目なあとには不真面目を。岩井さん好きな人にこんなものをご紹介しておきます。

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