気の毒なのは無能な管理職に振り回される部下

「失敗の本質」という本を読んでいます。

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大東亜戦争(第二次世界大戦)の日本軍の大敗について、従来の戦略、戦術の観点ではなく、組織論的に分析しているものでとても興味深いです。

軍隊のイメージは完全縦社会、上官の命令は絶対です。階層型官僚組織として最も代表的な集団です。組織というものはもともと軍隊の編成からおりてきたものですもんね。

現代の社会、組織にも当てはまることは多いのも当然ですね。

ときも場所も選ばない失敗の本質


そうした組織的な観点から、大敗するに至った日本軍の行動を見てみると、現在の我々が属する組織(例えば会社など)上の問題と重なる重なる。軍部でのやりとりが会議室に置き換わっているような感じです。

経営層が現場を見ずに大鉈をふるってしまう、意図が理解されないまま指示がおりていってしまう、選択と集中ができずにロスが目立つなど、本当、本質というくらいあって見事なもんです。

机に座っていてどんな景色が見えていたんでしょうね。それは今も同じですね。

気の毒なのは無能な管理職に振り回される部下


ちなみに、戦時中ソ連軍の将校がスターリンに対して、日本軍の印象についてこのように言っていたと記録があります。

「青年将校は狂信的な頑強さで戦うが、高級将校は無能である」

いつの時代も無能な管理職に振り回される部下は気の毒だなあと。

無能な管理職はいつの時代も、いつの場所にも存在します。

しかもピラミッドから考えると管理職1人につき、数名〜数十名、場合によっては数百、数千と犠牲になる部下がいるんですよね。

今は命こそとられることがないように思いますが、直接的に死なないだけで、ストレスや鬱など精神的にダメージを受けるような状況は増しています。

そういう意味で、今の管理職もシチュエーションは異なれど、命を預かっている事に変わりはないですね。

戦時中における軍隊は、言い換えれば極限状態の中の組織。

つまりこの中で起こった問題は最悪の事態における失敗事例と言えると思います。

しかしそれが失敗の本質だとこの本のタイトルが言っていますよね。

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部下を殺さないためにも今の管理職の方、また今後組織を束ねていく立場になる方も、管理職という立場においての振る舞い方について学ぶためのよき材料ですね。

 

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