幻覚を見て、美人画に目覚めました


東西美人画の名作 《序の舞》への系譜」という展示を見てきました。美人画のイメージって淡くて儚い白いイメージあったんですけど、そんなのばっかりでもないんだなって今更ながらに気づいた展示巡りです。

そしてあわせて、どの世界にも異端な方はいらっしゃるもんだと改めて認識した次第です。と言うのも、甲斐荘楠音(かいのしょうただおと)っていう人の作品「幻覚」が、会場で浮きに浮いていました。

こんな美人画あっていいのか・・・完全にぶっ飛んでるな!と一気にテンションが上りました。


甲斐庄楠音 《幻覚》 大正9年 京都国立近代美術館蔵

夜の暗さはとは明らかに異なり、炎こそ見えてはないが、地獄にいるような燃え上がるような紅が画面全体を支配しており、その紅いエネルギーが足元から瞳に、そして手先に乗り移るような怪しさをまとっています。

眼を閉じてもまぶたに焼き付いてるくらいにインパクトあった。どんな意図を持って描かれた作品なのだろうか。うーんとにかく存在感がものすごい際立っていました。

そして、もう一人気になったのは島成園(しませいえん)の「香の行方」。彼女の描く美人画はとても絵とは思えないほどに艶っぽく、非常に妖艶な雰囲気を醸し出しています。


島成園 《香のゆくえ(武士の妻)》 大正4年 福富太郎コレクション資料室蔵

瞳は開いているのか、閉じているのか。。。おそらく戦地に赴く主人を思いうかべてるんだろうけども、その表情には寂しさや悲しみよりも、覚悟と悟りといったような表情だと解釈した方がしっくりきそうです。

ほんと息をのむってこういうこと言うんだと言うのが肌感でわかるほど素晴らしい描写だった。うっとりしちゃいました。

これら美人画は美人の画なわけですけども、日本画ってのは劣化も進みやすく保管が難しいらしい。ガイドのナレーターも言っていたけど、「美人薄命」ってのは本当なんだなって最後は妙に納得して帰ってきました次第です。

写真はこちらからお借りしています。


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