英語もスペイン語も話せない、普通の会社員のスペイン巡礼。不安と葛藤そして喜び。


こんにちはいむりんです。

僕は2016年4月、5月の30日間、スペインに行ってきました。

スペインといえば知る人は知っているかもしれません。カミーノ・デ・サンティアゴと呼ばれている巡礼の旅です。ただの観光ではなく巡礼の旅。そう徒歩で巡礼路を約800km歩いてきました。道自体が世界遺産、1ヶ月くらいの期間を使って巡礼路を歩きます。

この記事は当初、出発前に書いていたのですが、行ってきたことを踏まえてリライトしました。

出発前最も不安だったこと、それは言葉の壁

僕がいく前に最も不安だったこと。それは言葉、言語に関してです。はい!そうです、お察しの通り、言葉は全く話せません!語学全然だめなんです!!スペイン語はもちろん、英語も本当に落ちこぼれ。話すなんてとんでもない、イメージすらできない世界でした。

海外は旅行を数回、数カ国か行ったことがある程度(安心安全なツアーのみ!)。英語は中2レベル(語学ほぼできない!言葉さっぱりわかりません!)センター試験も受けたことない!(単語だってしらない!まあスペインなので英語は直接は関係ないけども、、、)というそんな状態でしたので、本当にいけるのかなあと不安でした。

だけども、行ったことでわかったこと。それは、本当に言葉は関係ないということでした。知ってる単語を並べ立てて、文章ではない単語の羅列だけでも、伝える意思があれば、話したいという気持ちがあれば不思議と伝わるし、仲間になれるみたいです。

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到着したときの写真、最高の仲間と巡り会えました!

日本にいるときはわからなかったけど、それは当然のことで、日本人ならみんな仲いいか?と聞かれると当然答えはNo!やっぱりいつも難しい顔をしていたり、話す気がなさそうな人とは、こちらも話したいとは思いません。

一方で外国人で片言の日本語しか話せなくても、いつも笑顔で楽しそうにしているヤツだと、それだけで一緒にいようと思うもので、実際にそういう友達がまわりにいます。言葉は関係ないんですよね、やっぱり。英語やスペイン語を覚えていくのも大事ですが、気持ちを伝えようとする方が100倍大事!(知っている言葉だけで話そうとする方がかえって狭めてしまうかも、という負け惜しみ)

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スペイン語はもちろん、英語も言語レベルは僕レベルの日本のオヤジ(キーマスター)も心を通わせてる

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このオヤジもまじですごかった、言葉も国境も関係ないを地で行く人代表

だから言葉を話せるかどうかは関係ないんです、話そうと、コミュニケーションをとろうとしている姿勢を伝えられたらOKなんです。だからときに日本語でもいいんです。彼らは何を言っているかは理解できないかもしれないけど、少なくとも何かを伝えようとしているということは理解してもらえます。

それで、気づいたら友達になっていました。友達は一緒にいて話さなくても場を共有できる、安心できる素晴らしい存在ですから。だから流暢な英語やスペイン語でなくても、知っている単語だけでもいいんです。話せないと思っていてもいいんですよ。

そしてもう一つ、いかないという不安

英語やスペイン語という言葉の不安はめちゃくちゃありましたが、もう一つ不安がありました。結局いかない、いけないで終わるという不安でした。周りから見れば、1ヶ月以上会社を休むとなると、

「仕事どうするの?」
「会社員なのに1ヶ月も休めるの?」
「気でも狂ったの?」
「いけるわけない」
「800kmってどんな距離か知ってるの?歩ける?」
「話せないのに?言葉通じるの?英語話せるの?」

なんて言ってきていただけます。

言われたことに対する自分の回答は、自信を持って「大丈夫!」といえるものは1つもありませんでしたから、どこか自分の中でも、いくと決めていたけど「結局行かないのかも」と思ってしまう気持ちも少しありました。

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でも行ってよかった!最高に美しい景色がひろがります!!

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世界遺産のブルゴス大聖堂

でも、その時は言葉は関係ないし、死ぬ気で行けば歩けるだろうし、(もしダメで死んでも巡礼途中で死ぬとか確実にいいとこいけそうじゃないか?)何よりも行かないで終わってしまうことへの不安が大きくなりました。このまま行かないで終わるとなると、絶対に後悔するなあと思ったんです。

だから、どうなるかわからなかったですが「絶対行こう」と思って、会社も休めなきゃ辞める覚悟で話しました。後悔が残る中で、これからの人生を過ごし続けるほうが気持ち悪かったし、何をするにもパフォーマンス出せないような気がしたんです。だからもし辞めることになっても、帰ってきた新しい自分で、「また生き方考えよう」と思って退路を断つ作戦に出ました。「行けなかったら辞める覚悟です」と。

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誰もいない道をひたすら真っすぐ歩いたこともあります

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大きい街には活気のあるバルが待っている!

こんなこと言い出すと、周りからはやっぱりナメてると言われる、思われる。変わりもののレッテルも貼られます。

「言われても貼られても、全部いいか」と思いました。行こうと思った時が行き時と、そんな話も聞いたことあるので、僕にとってはまさに今が行き時なのだ思うことにしたんです。

でもこれも結果的に休んで行かせてくれました。最初からダメだろうと思っていたら、当然何も変わらなかったと思います。でも、飛び込んでみたらどうにかなりました。簡単に言っちゃうかもしれませんが、初めはどうにもならないかもしれませんが、でも最後は自分の決めた決断であれば、納得できると思うんです。最終的にどうにかなると、そう思います。

「え、言葉できない?スペイン語?英語?いらないよ?いけるいける!」

この旅に出かける決意をしたのは出発の4ヶ月くらい前の出会いでした。エッセイストの小野美由紀さんに出会ってから動き出しました。出会ってからといっても、最初は書籍を読んだだけ。その後小野さんがゲストで出ていたスペイン巡礼に関するイベントに「チャンス!」と思って参加!なんと小野さんご本人に話しかけてもらって、いろいろ質問して

「え、言葉できない?スペイン語?英語?いらないよ?いけるいける!」

「あとほんとに行きそうな雰囲気持ってたから話しかけた」

みたいなことを言ってもらって、何か急に現実味を帯びた感じで(しかも軽い)、「そうかいけるのか。。。」と彼女に後押ししてもらってスペイン行きの決意を固めました。動けば何かの出会いがあるもんです。彼女のこんな記事もありますからぜひ参考に。

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ある日の道端の風景。巡礼で大切な靴とワイン笑

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こんなスペインオヤジとサシ飲みできるのがスペイン巡礼のいいところ!

さて、こんな本を書いていらっしゃるのが小野さん。
人生に疲れたらスペイン巡礼 飲み、食べ、歩く800キロの旅 (光文社新書)

小野さんはまあ、どん底生活していて(書籍やメディアの中でしか知らないけど)、クレイジーな考えとかも持ってる(本とか読むと)んだけど、本人はとてシュってしてて、見た目はか細い女性なのだけど、それでよく800kmも歩いたなあと驚くヴァイタリティ。

そこで直接質問して、英語もスペイン語も現地の言葉は話せなくても、「ボディランゲージで大丈夫!!」というお墨付きを頂いたので、「これだけ言ってもらったら、行くしかないな!」ということで背中を押されたわけです。

スペイン巡礼は捨てる旅

さて、スペイン巡礼は何かを得るための巡礼ではなく、持っているものを捨てていく旅と小野さんは言っています(小野さんも言われたらしい)。全てを捨て去り、それでも残ったものが自分。ひたすら自分と向き合いながら歩き続ける旅。それがスペイン巡礼、カミーノサンティアゴである、と。

「人生に疲れてるのかよ!」と突っ込まれる気がするけど、そうではなくて、いやそうだとしても、一人で考える時間はやっぱり大事。思考停止に追い込んでくるあれこれ(仕事とかいわれるものとか)とか、どうしようも答えのでない、そもそも答えなんかない問題と対峙していたらやっぱり煮詰まりますよね。

人間誰しも「ひとりでゆっくり考えたい!」という時が来るものではないでしょうか。「現状を少しでも動かしたい!」そう思うものじゃないでしょうか。

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生きてることを実感する日々を最高の仲間とともに過ごした30日

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一生記憶に残る美しい景色に出会えます

そんな風に思っていたタイミングでこの出会いなんですから、「はい運命!」と、こう捉えるには十分な威力を持っていました。僕はクリスチャンではないのだけど、それでも許される、いろんな人に道は開けているのである。ということのようなので、その器量のでかいカミーノにスペイン巡礼の旅に飛び込んでみようと思ったんです。

見知らぬ土地に一人で行って、知らない世界を体験する。行ってない僕と行った僕、やっぱり違うと思うんですよ。自分が求めているものを直接得られるか(そもそも何を求めているのだろう?)どうかはわからないけど、確実に行く前の僕とは違う僕が日本に帰ってくることになる。そんな風に思って意気込んでいました。だからむしろ僕にとっては、言葉は話せないほうが良かったんです。

スペイン巡礼である理由

あと「スペイン巡礼じゃなきゃだめなの?」「日本のお遍路さんもあるじゃない?そこではダメなの?」と言われたこともあります。答えは「はい、ダメです。」でした。そこはね、まあ厳密にいうとダメというわけではないんですけど、やっぱり違ったんですよね。

スペインには一定のハードルの高さと後戻りの出来なさがある。だって行ったら簡単には帰れないし。帰りのチケットもすごく先。だからいいんです。日本だと日本語喋れるし、すぐ帰れるし。

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素晴らしい人々と最高の景色、出会いの宝庫!

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いざ、冒険の世界へ!!(ほんと毎日がこんな世界)

それに、言葉を喋れるということは甘えてしまうし、甘える前に、安心があると思ったんですよ。(言葉の話せない僕には、やっぱ言葉って大事なんです。)スペイン語も覚えようと思ってましたけど、結局出発前も帰国後もビールとワインくらいしか言葉覚えてませんでしたから。それくらい使う必要がなかった(さぼった)くらい心を通わせられました。

興味ある!という人、いわゆる自分探しをしたいなあと思っている人がもしいれば、「こんな世界観があるんです!」ということで、巡礼中歩いていた毎日の日記や持ち物についてをスペイン巡礼780km|自分探し旅行記まとめにまとめています。

ぜひあわせてご覧いただければと思います。みなさんよい旅を!ブエン・カミーノ!


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