熊野古道巡礼(紀伊路)4日目:厩戸王子(新家駅)ー山口王子(紀伊駅)
歩行距離:約16km(公式地図がないためおよその距離)
本日の王子:厩戸王子、信達一之瀬王子、長岡王子、地蔵堂王子、馬目王子、中山王子、山口王子
昔の街並みの面影を感じながら歩く信達宿
さて本日で熊野古道の巡礼、4日目です。大阪の天満橋から歩き始めましたが、今日の後半から遂に和歌山に入るという工程です。和歌山が管轄する紀伊路は押印帳が用意されています(大阪管轄の紀伊路はこういう類のものは何もない)。
それに和歌山県の観光協会?が作っている地図も先日有楽町の交通会館でいただいたのだけども、両方持ってくるのを忘れてしまった。何のための地図よ、和歌山一発目の王子のハンコを押せないということは明日またこちらに戻ってきて、押印してから2日目という回り道確定ルートなので、やる気しょぼんでスタート。
今日は厩戸王子からスタート。本日のルートはほとんど一本道でわかりやすい。少し熊野古道感が出てきたなあという感じもする。後半の中辺路、熊野エリアは山や森という感じだけども、こちらは古い街道っていう感じで違った味わいがある。建物も歴史や風情を感じさせる物が多くて、ここをみんな歩いてたんだなーという昔の巡礼者に思いを馳せながら歩ける道、いい感じ。。
きっとこの街道のために保存されているのだろうけども、ほんとに建物が結構古いところが多い街道。それにこの熊野街道沿いは呉服屋さんが多い印象がする。歩いていると呉服屋さんらしき看板をよく見かけた。
厩戸王子をすぎてからの熊野古道沿いに標識が出てきた。ここから熊野本宮大社はあと210kmということらしい。
装備には気を遣う!特にジャケットと靴は大切
信達一之瀬王子を通過。このあたちりは竹林がいっぱいで空気が変わった気がする。今日は14度位で強風という天気予報。体感的には10度くらいかなー空気が冷えてる気がする。ちょっと寒いけど真冬のこと考えたらまぁ暖かいからね。今年は暖冬で助かるー歩くの決めたの今年でよかったよ。
ただあったかいと汗をかきますんでね、風が当たった時に結構寒いのよね。風邪ひいてしまうとこれからの工程が狂ってくる。装備は薄過ぎてもゴツ過ぎてもNG、体温調節してできるだけフラットに歩くことを心がける。
結構ごつい目の釘を踏んだ。怖い。やっぱり靴大事。スニーカーでも底の浅い靴は危ないね。長距離を歩く時は何があるかわかんないですからね。靴はちゃんとしとかないかんですね。足は一番大事ですからね。しかしまじビビったわ!
和泉鳥取駅の近くにものすごいでかい鳥居があるのだけど、これが目印になっている長岡王子。ここまでくると和歌山はもう少しという感じ。和歌山に帰るときに必ず通過する駅なので親近感沸きますね、車では通ったことあったけど歩くのは初めて。
しかし電車で通ってたりするだけだと窓から見えるのは鳥居の足の部分だけだったんでしょうね。こんなに大きな鳥居があったことを初めて知ったわ。いやー人生毎日のほほんと過ごしてるだけだと、目に入ってても見落としてることっていろいろあるんでしょうね。
車が怖すぎる!雄ノ山峠で精神が削り取られる
そしてこの日のメインイベント、ここからですよ、和歌山に入るための峠道。峠道は基本的に歩くところではなく、基本的には車専用の道。ってことで十分に車に気をつける必要があります。そして山中渓から和歌山に抜ける峠の道(雄ノ山峠)が走り屋の漫画みたいなコースになっているんですよ。
車乗ってる人もまさか歩いている人と遭遇するなんて思ってないので、基本的にぶっ飛ばして運転していますから。実際自分も車で通っていた頃は、歩いてる人をなんて見かけたことなかった、見かけたら心霊現象くらいに珍しい印象。
でも逆を言えばおめでとう和歌山県突入!4日目で和歌山入り。今のところ計画通りに進んでいますよ。やっほい。
さて、和歌山に入れるのはおめでたいけども、何度も言いますけどもここ歩くのが本当にめちゃくちゃ怖いんですよ。学生時代は自分もよく車で通っていたので「え、あそこ人歩いていいの?」って思うレベルなんですよ。
気の利いた言葉も出ないくらいかなり嫌だった。大阪から和歌山に抜けていくには他のルートがあっても、どちらも基本的に山を越えることになるから仕方ないけども、もう歩いて越えるのはやりたくないですね。普通に怖いんだから。まだ明るい時間だからいいけども夜ここ歩いてたら確実に轢かれると思う。
そもそも1日目からどの道が熊野古道かわからんし、さらには道が分かってもこういう危険な道を通らないといけませんですしで、やぱり紀伊路はちょっとメジャーにはなれへんのでしょうね。全然巡礼者フレンドリーではないですね。
もう1回言いますけどもあんな道を歩かそうとするの本当によろしくないですわ。あれは無理ですよ、やめといたほうがいいと思う。危ないもん。熊野古道を観光地とするならば、もっと道に看板立てるなどしてドライバーに注意喚起した方がいいと思う。(と言っても自分以外歩いてる人いないからね、そんな道に金かけれるかってのはもっともな話ではあるんだが、複雑だぜ)
ということで無事和歌山に入りました。今日は峠を越えたところにある山口王子で終了。山口王子から押印できるのですが、初っ端から押印帳も忘れたし、峠道歩いたことでで精神すり減ったしなので、ちょっと駅行く前に寄り道(近所にある山口神社、かなり年季が入っている)して早めに切り上げます。
寄り道した山口神社はかなり歴史がありそうな年季の入った佇まいだった。お昼から夕方にかけての太陽の光がちょっとオレンジみが増していたこともあって、とっても柔らかい雰囲気だった。中もとても素敵な雰囲気だったので、熊野古道を和歌山から歩く人はここも寄ってみてはどうでしょう。
しかし押印帳忘れたばかりに、明日またここまで戻って押印しなきゃならんのも辛いなあ、しかし明日の自分が頑張ってくれることに期待。明日からは本格的に和歌山県の道を歩くことになる。地元ってこともあるので安心感もあるし、逆に地元でも歩いたことのない道を歩くことになるので、なんか懐かしいけど新しい不思議な気持ち。明日も晴れますように。
【熊野古道(紀伊路・中辺路)2週間280kmの歩き旅】
2023年12月4日から約2週間、熊野古道を280km歩いて旅をしました。ここではその旅のまとめ、僕自身の備忘録として、熊野古道巡礼(熊野詣)に関する事前知識や宿泊情報、費用、日々の記録などをまとめています。熊野古道のリアルな情報にご興味ありましたらぜひご覧ください。