熊野古道巡礼(中辺路)10日目:秋津王子(紀伊田辺駅)-滝尻王子(滝尻バス停)
歩行距離:25.6km(和歌山県街道マップ参考)
本日の王子:秋津王子、万呂王子、三栖王子、八上王子、稲葉根王子、一ノ瀬王子、鮎川王子、滝尻王子
中辺路の入り口!口熊野
今日から熊野詣の本番!中辺路は熊野の入口という意味で口熊野というらしい。と言ってはみたもののスタート地点なはずだけど、歩いてる人は誰もいないんですよねーみんなバスで滝尻王子まで向かうのかな?(滝尻王子は割と有名なスポットらしくてそこを歩こうとする人は割と多いみたいちなみに今日の最終目的地)それとも本宮大社手前くらいまでいっちゃうのかね。
昨日立ち寄った観光協会では外国人観光客は結構いたのに誰も歩いてないんだもの、いつ歩いている人に出会えるのやら。。。しかし天気良くて良かったよ。ほんとに青い空が広がってますわ。
しっかしのどかな風景、そして天気はものすごくよい。ここ最近天候が良くてありがたいわあ。鱗雲。なんか秋っぽい、あんまり冬っぽくない。気候もあったかくて、例によってスポーツウェアとジャケットだけで歩けるくらい。この旅始まってからずっと言ってるけど今年は本当に暖冬ですわ。
でも山の天気は変わりやすいって言いますからね、油断してはダメですな。ま油断してもしなくて天候は止められないんですけどね。ってことで本日一発目の秋津王子から。場所が分かりやすくてよいですよ!この調子で頼んますわ。
ただ分かりやすかったのは最初の王子だけでその次の王子は、意外に道が分かりづらくて何回か迷った。世界遺産でしょう?門戸広げてるのであればそんなに難度高くないかなと、なんも迷わずに行けるんじゃないかとタカを括ってた。
一応は地図あるのだけども、痒いところには手が届かない仕様。そこ欲しいのに〜ってところがなかったりする笑 まあ方角はわかるので、進めはするけどどうせなら全部の王子周りたいし、熊野古道と言われている道を通りたいですからね。道端にある喫茶店?の鏡んところで熊野古道に行った証拠を残すために、自撮りもしてみたり。
穢れを落とす水垢離場と樹齢500年の大古木
このあたりを流れる富田川はきれいなクリームソーダみたいな色だった。富田川沿いを歩いていくと水垢離場があった、稲葉根王子のすぐ近く。当時、熊野詣を行う中で川の水で穢れを落とすという行為をしていたらしい、水垢離場はその場所。歩いてきて、水浴びは穢れ落とすだけでなくて気持ちよさそうですね。今は休憩スポットになっていて、足湯(水)的な設備もついている。
ちなみにこの水垢離場、坂本冬美が植えた木がありましたわ、和歌山の大スター。あと天然記念物のオオウナギも生息しているのだとか。情報量多いなここ。あとうなぎ食べたくなってきました笑
そしてそこから少し歩くと樹齢500年のヒノキの木のモニュメントというか実際の木。500年ということは鎌倉時代くらい?この木は当時の熊野詣も知っているということですね、感慨深い。そしてこの木結構でかいんですよね。ものすごい存在感ある。
中辺路の熊野古道が本気出してくる
少しずつ本格的な山に向かっている感じ。空気の質も変わってきたように思う。なんかしんとした冷たい空気。少し寒くなってきたかな。朝は天気良かったけども残念ながら雲も少しでてきたので、雨が降る前に今日の工程は歩ききりたい。ちょっと急ぎ目に歩いていくことにする。
しかし進む方角の向こうのほうにどんどんと山が見えてくる。あれを登っていくということになるのですかね、明日以降の僕さんは。うひー。
鮎川王子。今まで横を通ってきた川で鮎獲れるんでしょうかね。川綺麗だもんね、このあたりは。海魚違って川魚もいいですなあ。あ、多分これお腹空いてきているな笑
と思っていたらなんかキーキー聞こえるなと思ったら、この鮎川王子の上で猿が遊んでるじゃあないですか。野猿。さすが熊野。まさか野生の猿にお出迎えされるとは。田舎を実感するですわ。
このあたり王子の他にもわりと観光スポット的な場所が多かったりもする。歩いていると立て看板も結構あって何かしら解説してくれている。歩く計画もあるし、あんまりゆっくりもしてられないのでサクサク見て進んでくことにする。
さて歩いてるとさらに山気配が濃くなってくる。山道が細くて崖みたいになってるから、今までで1番恐怖だった。峠道で怖がってたり、土手沿いに文句言ってたのが可愛くなるくらいに怖かったよ。熊野古道ってこんな危ない道なの?道は道でも獣道的なやつですやん。高所恐怖症とかの人はダメかもしれないですね。
なんか獣の糞も結構落ちてるし、木とか岩陰がなんか熊!?みたいに見えることもあって結構びびりながら歩く。しかもこれ通れますっけ?この幅?足滑らしたら川に落ちるよこれ?ほんまに観光ルートに設定していいのこれ?みたいな道。今回歩いてて、一番危ないなあと思った、これが中辺路かあ、舐めていましたよ、すいません。でも知らずにきちゃう人もいそうだから、もうちょっと危なさとかお知らせしておいた方がいいのでは?とも思いましたが、どうなんだろうか。
怖い怖い山道を通ったら、作りものみたいな竹切った通り道があって、怖い怖い思いした後の演出的で、頑張ったね感を出してくるのが狙いか?などと勘繰ってみたり。まあ綺麗だけどもなんというかやはり演出的な側面は感じてしまう。その後は雰囲気ありすぎる吊り橋をわたりアスファルトをひたすら歩く。
本格的な中辺路の入口!滝尻王子に到着
雨も途中から降ってきたけども、なんとか目的地の滝尻王子に到着。今日もお疲れ様でしたよ、僕。朝はあんなに晴れてたのに、やっぱり山の天気は変わりやすいってことですね。汗かいてるから止まったら冷えるー、ちょっとお着替えをして明日の朝はさくっと出発できるように滝尻王子にお参り(散策)する。
雨も降ってきたし、もういい時間になって暗くなりつつある。今日はここまでとして、バスでまた田辺に戻って、明日はまた朝バスでここまできて歩きます。滝尻から歩き始める人は結構いるらしい、中辺路の起点なのだからまあ当然か。(では厳密には今日歩いてたのは紀伊路なのか?)とりあえず本格的な熊野古道に突入するのは明日からという考え方もあるな。
しかし今日の怖かった道のようなのがいっぱいだったら、ちょっとめげるかもなー。。。とかを考えつつあんまり走っていないバスを待ちます。ちょっと寒いなー疲れたし。でも、今日は昨日と同じところに連泊しているのでね、帰ってお風呂入ったら、またおいしいお刺身を食べに良さげなお店巡りしてみようかという楽しい気持ちを胸に抱いて寒さを堪えますわ。今日もお疲れ様でした。
【熊野古道(紀伊路・中辺路)2週間280kmの歩き旅】
2023年12月4日から約2週間、熊野古道を280km歩いて旅をしました。ここではその旅のまとめ、僕自身の備忘録として、熊野古道巡礼(熊野詣)に関する事前知識や宿泊情報、費用、日々の記録などをまとめています。熊野古道のリアルな情報にご興味ありましたらぜひご覧ください。