熊野古道巡礼(紀伊路)2日目:津守王子(住吉大社駅)ー平松王子(和泉府中駅)
歩行距離:約15km(公式地図がないためおよその距離)
本日の王子:津守王子、境王子、大鳥居新王子、篠田王子、平松王子
王子が見つからずにイラつく罰当たりになる
この日はあいにくの曇り空。相変わらず道がわかりづらいし、荷物は重い。昨日住吉大社がしまっていたので、朝からリベンジ。住吉大社は有名な神社でかなりデカい。外国人観光客もたくさんいる、もちろん熊野古道を巡ろうとしていそうな人はいない。なかなか巡礼仲間には出会えそうにない。
神社の敷地が広くて、お目当ての津守王子をなかなか見つけられない。せっかくなので、住吉大社も楽しみたかったのだけども、一箇所に時間を使い過ぎてしまって、最後に訪れる場所が昨日みたいに神社が閉まってしまう時間になることも考えられる。そうなると計画通りに進まなくなってしまう(一応サラリーマンなので帰る日時は決めてある)、それは困るということで、いそいそと目的の王子を見つけることに専念する。ということで、目をギラギラさせながら不審者の如く神社の中を練り歩く。
結構時間がかかったけどもようやく見つけて、次なる王子へ。ほんとなかなか見つからずで、まじで心の中では「時間を無駄にした」とか思ってしまったりもしたけども、バチが当たりそうなのでなかったことに。旅の無事を祈願する場所こそが「王子」なのにそこにつっかかってどうすんだという。2日目にして色々間違っている自分。余裕がないのは良くないですね、現代人病といってもいいかもしれない。まだ2日目で勝手がわからずイラッとしている節あり、そして荷物が重いというせいもある。全然身が清まらない笑
せっかく旅に来てるのだから、もう少しイレギュラーを楽しむことができるくらいに器を大きめにしておかないと!こなすために来ただけならネットみてるだけで十分だもの。広い心で経験して、思いもしなかった発見をして、自分の血肉とする、これぞ一人旅の醍醐味ですからね。
熊野街道の道標(みちしるべ)を探す旅
さて、昨日は大阪のど真ん中を歩いていたってこともあり、かなりビルいっぱいの街中って感じだったけど、南に進むにつれて徐々に住宅街が多くなってきましたよ。車通りもなくて、自分が歩く足音、歩く旅にリュックが揺れるので肩とこすれてギュムギュムとリュックが擦れる。そんな音聞きながら誰もいない住宅街を歩く。ほんとに静か〜。巡礼者どころか歩いている人がそもそも少ないんですよね。人間ってこんなにもいないのでしたっけ。
熊野詣は王子探しの旅の側面があるということは、1日目の記録でも書いたけども、王子に行くためには一応正規ルート(熊野古道=熊野街道)を歩きたい。というか基本的には正規ルート沿いに王子はあるはずなので、見落とさないためもそのルートを歩いておきたい。
控えめだけどもそういうルートを歩いていると「ここが熊野街道だよ」と、市が設置してくれている道標がある。今自分が歩いている道が合っているのか?を確認するためにその道標を探す。重たいでかい荷物を持った左右キョロつきながら歩く変な人間が誰もいない道を歩いていく。
ずっと道標を探しているので、道標を見つけた時は「この道であってたんや!」とかなり嬉しい、テンションが上がる。のだけども、もはや歩く目的が道標を探すになってしまったりしてるので、傘立てとか、近い粗大ゴミとかまで、色とサイズが似てるとなんでもその道標に見えてくる病に侵される。
歩いてると何か閃いたり、昨日40歳になったとこですから、見えていなかった自分が見えるとか、これからどんな自分になっていくのかな?とかそんなことを考える旅になるはずだったのに、今のところ完全に道端の道標を探す旅でしかない。でもまあ、今を乗り切らないと、その先には行けませんからね。喜んで道標探しましょう!
そして、(今回歩いた個人的な印象なんですけども)なんか2日間しか歩いてないですけども、南下していくごとに、犬のフンが多くなっているのは気のせいではないはずなんですよね。マップ見るためにスマホ見て歩くのだけども、犬のフンには注意。犬のフンってこんな落ちてるんやね。トラップそこら中に設置されてるんよ。人歩いてないし、犬のフンもそのままでいいかみたいな飼い主多いのかな。犬のフン踏むとテンション下がるので、これからの巡礼に支障をきたす、まじこのエリア注意ですわ。
2日目にして体に違和感を覚える
2日目にして既に右足の薬指の爪が痛い。(え、はやくない!??さすが40歳、こないだスペイン歩いていた時みたいに若くないってことか。。。かなしい)曇り空だったけど雨が降ってくる。普通にさむい。腰痛い。バックパックの腰当ての部分を締めすぎたぽい、腰で背負いたかったからちょっと強めにしめていたので、仕方ないのだけども、あまりに早くてこれからのことが心配になる。くう。。。前は30代前半で歩いていたからなあーと40代2日目の人間が、体力の衰えを感じ始める。
雨が結構降ってきたので、大鳥神社でザックにカバーをかけたり傘を出したりで少し休憩(大鳥居新王子は大鳥美波比神社にあったとされているので、大鳥大社に行ってきた)。やっぱり歩くのには雨はつらい、2日目くらいはもうちょっと天気はスカッと体は元気にというのを想像していたのだけどもね。こちらに来る前はウキウキしながら歩いてるところを想像していただけに2日目でこのコンディションはまじで想定外!
マライヤ・キャリーのクリスマスソングと商店街風な音楽が入り混じって流れる鳳の商店街の街道を通る。街道の中に商店街だって。珍しいんだろうけども、熊野街道ということは当時も人通りが多いところもあったのだろうから、その名残かもしれないですね。アーケードは雨防げるからありがたい。(って昨日も同じようなことあったか、一瞬だけども商店街通ったな。まあこんなに長くなかったけども)
お店が見つからずお昼ご飯を食べ損なう
さて、お昼ご飯をまだ食べてなかったので、何かお店でも探して入ろう〜と思ったのだけども、歩いている道沿いに、なかなかお店が見当たらない。商店街でご飯買っておけばよかった〜ってめちゃくちゃ思った。(いやー歩いてるときあったんですよね、お惣菜屋さんみたいなところでしかもなんか美味しそうな巻き寿司売ってたんですよねーああ悔やまれる)うむむ、なるほど南下するほどに食料補給がむずくなる感じあるな。
お腹空いてきたけど、まじでお店ないんですけど!一昨日まで東京にいた身としては、久しぶりにこの感じ。ご飯屋さん溢れてますからね、店がないなんてことはここ数年経験してなかったですよ(それこそスペイン巡礼の時は糖分不足でかなりダメージ食らった時はあったけども)
明日からは念の為、お弁当とか非常食(おやつ)持ってかなきゃだな。とリアルな勉強、実際来てみないとわかんないですからね。まあ用意したらしたでそうなると結構お店あったりとかってなるんだろうけどもね。でもまだこのあたりは自販機があったので、ありがたかった。糖分は補給できる!基本的に自販機は普段あまり使わないんだけど、ほんとこういう時にはありがたいものですね。ありがとうございます。
また雨が降ってきたし、少しずつ暗くなってきたので、平松王子を最後に今日はこの辺で終わろうかなと思います。でもどうやら平松王子の近くの公園に、後鳥羽上皇歌碑があるらしいので、せっかくですし一応挨拶をしておくことにした。「平松はまだ雲ふかく立ちにけり明け行く鐘はなにわわたりか」と書いているらしい。
かなりひっそりとだけども、歌の書かれている碑を発見。紅葉の奥に見えるのが雰囲気かもし出されているじゃないですか。とは言いつつ、まあ雨だし曇ってるしで、なんか本当に暗い雰囲気なんですけどねえ。ありがたみは一ミリも生まれず、それでは帰りましょうかねくらいのスイッチにしかなっていない現実。青空の下で見ていたらもっとまた違った感情が湧き出てたのかもしれませんのにね、ほんと天候と気分って大事。ということで、こちらを拝めましたので、本日の行程は終了ということにします。
序盤から飛ばしすぎても良いことないですからね。今日は天気が良くなくて、寒かったし雰囲気暗かったなあ。しかもまじで昨日からでけど、王子の場所がほんとにわかりづらかったんですよ。これ歩く人みんな困ってるんじゃない?もうちょっと親切にして欲しいものですわね。ということで、これにて2日目終了。もっとこう、うひゃー!!っていう旅の雰囲気希望していたのに早速つまづいてますよ、まだ2日目笑
明日は気合い入れて歩きたいので、天候の方も何卒よろしくお願いいたしますよ!
【熊野古道(紀伊路・中辺路)2週間280kmの歩き旅】
2023年12月4日から約2週間、熊野古道を280km歩いて旅をしました。ここではその旅のまとめ、僕自身の備忘録として、熊野古道巡礼(熊野詣)に関する事前知識や宿泊情報、費用、日々の記録などをまとめています。熊野古道のリアルな情報にご興味ありましたらぜひご覧ください。