【紀伊路日記】熊野古道巡礼ブログ7日目:みかんのまち有田市と醤油発祥のまち湯浅町をいく美味しい工程

熊野古道巡礼(紀伊路)7日目:糸我王子(紀伊宮原駅)ー高家王子(紀伊内原駅)

歩行距離:25km(和歌山県街道マップ参考)

本日の王子:糸我王子、逆川王子、久米崎王子、津兼(井関)王子、河瀬王子、東の馬留王子、(沓掛王子)、西の馬留王子、内ノ畑王子、高家王子

※沓掛王子は通行止めで行けなかった

 

よく声をかけてもらえるようになる有田市

今日も天気は良好。こういう旅は晴れと雨では全くもってモチベーションが変わってくるのでね、ほんと晴れはありがたい。今日はみかんの里として有名な有田市。スポーツ仕様のドライウェアとマウンテンジャケットという薄い装備だけども、割と快適に過ごせそう。12月ですけども歩くと結構暑くなる。少し肌寒いくらいで歩いた方がちょうど良いんですよね。しかしこの冬はずいぶん暖かくて助かる〜。

紀伊宮原駅を出ると若者(どっちかというとヤンチャ気味な子)に「おはようございます!」と挨拶をされてビビる。昨日は外国人に声をかけられて驚いたけども、たぶん中学生くらいかな?という知らない子に挨拶されることとか東京ではほとんどないからね、めちゃくちゃ驚いたですよ、もちろん悪い気はしないので、というよりも逆に幸せな気分になったな、めちゃくちゃいいやつだった。

ということでまずは有田川を越えていく。青い空に澄んだ川。今日もいい日になりそうですね。

有田川からの風景。空が綺麗

有田川からの風景。空が綺麗

川の水も綺麗

川の水も綺麗

土手沿いの日向には猫が似合う

土手沿いの日向には猫が似合う

 

その後歩いていると、この辺りに住んでいるおばちゃんに声かけられる。「熊野まで行くんか遠いなぁ。」ってちょっとだけ世間話をして歩き始める。こういうコミュニケーションはいいもんです。なんせ基本的んはずっと無言で1人で歩くことになるのでね。

くまの古道歴史民俗資料館なるものがあったので、寄ってみる。持っていた押印帳にも記載してあって、ここで休憩がてら押印するとよいってことでしょう。現代の王子的役割なスポットてところでしょうかね。トイレもあって自販機もある。これまでの参詣の歴史など情報がたくさんあったので、立ち寄るのはアリ。というか、まあ押印帳にこのスペース開けられてたら、やっぱり素通りするのは忍びないからね。注意書きとかのいちいちが、和歌山弁なことにちょっとウケる。口語体での注意書きにくわえて、和歌山弁なのだもの。

くまの古道歴史民俗資料館

くまの古道歴史民俗資料館

簡素だけども熊野古道のいろんな情報がまとまっている

簡素だけども熊野古道のいろんな情報がまとまっている

昔の人って小さかったなだなと思う大きさ

昔の人って小さかったなだなと思う大きさ

注意書きも和歌山風

注意書きも和歌山風

 

 

みかん農家のおばちゃんと世間話

今日もまた、みかん畑の坂道を登っていく。山の上から原付でみかん農家の夫婦が降りてきた。すれ違い様に「気を付けろよお。」と声をかけてくれた。優しいですね(むしろ逆に、絶対みかん畑に突っ込むなよという念押しかしら?と裏を読むのは汚れた大人になった証拠でしょうか?)。

このあたりのみかんはちょうど収穫の時期っぽくて、収穫したみかんを荷台に積んだ軽トラが坂道を降りてくる。道は車がギリギリ通れる幅しかないので、僕も避けれるところを探して待機。まあ人の家歩かせてもらってるようなところあるし、下手に出て歩いていくスタンス。

しかし道にはほんとによくみかんが落ちてる。そのうち「これ1個持っていきなよ」とみかんを貰えたりしないだろうか?と期待していたけども、ついぞそういう声かけをいただくことはなかった笑

今日も宮原から山を登って11時半で既に汗だく。頭からまた滝のように汗が流れてくる。気候が暖かいからわりとすぐ乾きそうだけども、止まると冷えるので動き続ける。昨日に続いて12月の和歌山で一番汗を流す男がここにいます。

今日1発目の糸我王子はきちんと整備されていて、お花とかが植えられていた。お世話する人がいるんですねーいいことだ、ということで今日はここから峠越えが始まる。

今日1発目の糸我王子、きちんと整備されてる

今日1発目の糸我王子、きちんと整備されてる ここから峠越えが始まる(糸我峠)

糸我峠は昨日に比べるとしんどくなかった印象。200mくらいらしい、でも滝汗。

糸我峠は昨日に比べるとしんどくなかった印象。200mくらいらしい、でも滝汗。

このエリアはみかん積んだ軽トラがよく走っている。一個味見したい

このエリアはみかん積んだ軽トラがよく走っている。一個味見したい

 

逆川王子のある逆川神社でお花を変えていた地元のおばちゃんとお話をする。由緒正しい神社らしくって、室町時代からあるらしい。熊野古道を全部歩いてると話してみると、いろいろ教えてくれた。

ちなみにおばちゃんもみかん農家らしく、これからまた帰って作業するらしい。カラという種類のみかんを作っているらしく、糖度たっぷり、果汁たっぷりでおいしいという。食べたいじゃないか。帰り際に「ほなまた!」って言ったらと「また会えるかなぁ」って言って笑いながら去っていった、原付でさっそうと去ってくおばちゃんの後ろ姿を撮影した。

おばちゃんと喋った逆川王子

おばちゃんと喋った逆川王子

また会えますように、おばちゃん

また会えますように、おばちゃん

 

醤油のまち湯浅町

糸我の峠を越えるともうすぐに醤油発祥の地湯浅町。大学の頃湯浅町でまちおこし的な活動(ゼミの研究)に関わっていたので、当時はよくきていた。伝統的建造物群保存地区になっていて観光客も割と多い町。かなり懐かしい。もうあれから20年くらい経つのかと思うと感慨深いですね、駅舎もかなり大掛かりに変わっていた。

歩いてなかったら醤油なり味噌なりを買って帰りたかったけど、まあ今はネットでも買えますからね。さすがに醤油と味噌を担いで山は登りたくない笑 美味しい料理屋さんもたくさんあるので、またゆっくりきたいもんですわ。熊野古道歩き終えたらまた寄らせてもらおう。

昔ながらの街並みが並ぶ、伝統的建造物群保存地区となっている

昔ながらの街並みが並ぶ、伝統的建造物群保存地区となっている

かなり大きい立石道標。石の面に、「きみゐでら(紀三井寺)」「すぐ熊野道」「いせかうや(伊勢高野)」と記載がある。

かなり大きい立石道標。石の面に、「きみゐでら(紀三井寺)」「すぐ熊野道」「いせかうや(伊勢高野)」と記載がある。

ちなみに余談ですが、角長さんのお醤油はとってもおいしいですよ。見学にも行かせてもらったことがありますけども伝統的な作り方でとってもいい。瓶を紙で包んで売っているのもそれっぽい。たまにお土産に買って帰ったりもしますし喜ばれますよ。

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角長
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さて、次なる王子である久米崎王子からの津兼王子はわりと良い距離感で配置されていた。広川ICという高速の入口の裏にあった津兼王子はびっくりした。これ広川ICで働いている人も知らない人いそうなくらいひっそりと奥まったところにあった。

日当たりが気持ちよさそうな久米崎王子

日当たりが気持ちよさそうな久米崎王子

広川IC王子(津兼王子)

広川IC王子(津兼王子)

もすごい数の鳥居が立てられていた神社も途中にあった、迫力。

もすごい数の鳥居が立てられていた神社も途中にあった、迫力。

 

熊野古道に現存する最長の石畳道を歩く

この日も山越えが2つあった(というか昨日あわよくば越えたいと思って辞めておいたやつ。昨日の山越えと比べると勾配とかはまだマシだったけど、暗くなってたら割と危なかったな、歩く方は時間に余裕みて計画を立ててね)。昨日よりもマシとはいえ、そこそこきつかったですわ。やはり日頃の運動不足よな。あったかかったから今日もたっぷり汗かいてデトックス。

そして山越えするときに熊出没注意の看板発見。ひええ。くまあ。注意つったってどう注意すればええのんや。出てこないことを祈るのみ。実際和歌山の山にはツキノワグマはいるみたいなのでね、冗談でなくちゃんと祈ります。マムシにハチの注意書きも。まあマムシは12月は活動してなそうだけども、今年暖かいからな、うっかりということもあり得るので、やはりこれも注意。

河瀬王子ここから山に入っていく雰囲気

河瀬王子ここから山に入っていく雰囲気

馬留王子、西と東に同じ名前の王子ある。昔の人はここで馬降りたのかな

馬留王子、西と東に同じ名前の王子ある。昔の人はここで馬降りたのかな

いやん、くまあ

いやん、くまあ

今日も登っとります、2つ目の峠!紅葉が綺麗

今日も登っとります、2つ目の峠!紅葉が綺麗

いやん、まむしにはちい

いやん、まむしにはちい

 

ちなみに今日の後半に越えた「鹿ケ瀬峠」(湯浅駅から紀伊内原駅の間にある)は熊野古道に現存する最長の石畳道ということらしい。確かにかなり長い区間で石が敷き込まれていた。石畳ってオシャレな感じするけど歩く側からすると、足捻りそうやし、滑りやすいのであんまり歩きたくないのよな。今日は雨降ってなかってよかったよ。見る分には風情あるんですけどねえ。とはいえ、まあ良い経験したということで。

がっつり山の中をいく

がっつり山の中をいく

熊野古道で最長の石畳。貴重だろうけども、歩きづらいのよ

熊野古道で最長の石畳。貴重だろうけども、歩きづらいのよ

陽が眩しいけども、いろんなものに反射して綺麗、そういう心は大切にしたいものです

陽が眩しい。疲れてるけども、いろんなものに反射して綺麗、そういう心は大切にしたいものです

 

石畳を降りると、アスファルトの道路を歩いていくことになる。あまり面白味はないので、かなりぶっ飛ばして歩いた。最後の方は面白くなかったな、沓掛王子は工事で通行止めのため見ることができなかった。

本日最後の王子は高家王子。内原王子神社という神社の中にある高家王子。ややこしいいんよね、ネーミング誰が考えてるんや。素直に内原王子でいいんじゃないの?と思ってしまうがそういうわけにもいかんのでしょうな。今日は結構スムーズに進んだので満足感高め。

峠を降りたところにあるもう一つの馬留王子

峠を降りたところにあるもう一つの馬留王子

普通にある王子はありがたい。もはや王子を収集する旅となっているので。内ノ畑王子

普通にある王子はありがたい。もはや王子を収集する旅となっているので。内ノ畑王子

本日最後の高家王子、内原王子神社の中にある

本日最後の高家王子、内原王子神社の中にある

可愛らしい駅舎、紀伊内原駅

可愛らしい駅舎、紀伊内原駅

 

今日は山を2つ越えて25kmっていうのは結構頑張ったんじゃないかな。フラットな道だったら30kmは超えてるだろうなって感覚ある。

明日の工程は自分が通っていた学校(和歌山高専)のすぐそばを通るので、かなり懐かしい。友人のお家もちょこちょこあるので、なんか変な気分ですわ。ということで今日はここまで。明日はノスタルジックな気分で歩くことになりそうだわ。

 


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熊野古道(紀伊路・中辺路)のネオ巡礼280kmの旅まとめ
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